未来ちゃん
えいみ
未来ちゃんとの出会い
1
大学デビューは夢に終わる。
数学科は、男しかいない。
さらに、俺は奥手である。サークルなんて入らないし、バイトすらしない。ひたすら勉強。
院まで行って、教師にでもなるかなと考えていたところ、学校に残ることに。助教授になったものの、ますます出会いはない。まずい。友人の
「先生、顔色悪い」
小学生に心配されるざまだ。学内の食堂で細川の子供に家庭教師をしてる俺。
「大丈夫だよ。最近お父さんは家に帰って来るの?」
「帰ってるよ。忙しいみたいだけど。新店舗のこととか」
「まだまだ忙しくなるだろうね」
はぁ、俺はなにやってるんだよ。
そんなある日。
「早川くん、教授をやってみないか?」
「え、はい」
突然教授は言い出した。いや、さらに俺の世界は狭まる。生徒だって男しかいないじゃん!
「それから、君はまだ未婚?」
「え、はぁ。あの、忙しくて…」
「私がいい子を紹介しようか?」
「あ、いえいえ。…彼女は、いるので…」
嘘。
俺はお見合いなんてごめんだ!
このままではまずい。まずすぎる!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。