③遺跡でお宝を探してたら、憑依霊にこき使われる羽目になったんだが
せんと★えるも
プロット
◯参考作品
『うたわれるもの』『北斗の拳』『ラブ♡シンクロイド(柴田昌弘)』『ラスト・ウィザード(聖悠紀)』『未来少年コナン』『ファイナルファンタジー10』
(設定の一部で参考になるであろう作品)『鉄腕バーディー』『機動戦士ガンダム 水星の魔女』『灼眼のシャナ』
(参考にはしてないが一部の設定が似る作品)『けものフレンズ』『永い後日談のネクロニカ』『宝石の国』
◯世界観
人間滅亡から100年余り、文明が失われ荒廃した未来の地球で、人間滅亡と前後して「人間の後継者」として生まれた三種族「獣人」「人形」「霊体」が逞しく生きている世界。
文明の遺物を発掘するトレジャーハンターの主人公が、見つけた「剣に憑いた霊」の願いに応じてあちこちの遺跡に挑む。
本作における「獣人」は、人間と同等の知性を持つ有機生命体全般を指す。一般に「獣人」と呼ばれる、直立した動物の姿をした者や、部分的に動物的な身体特徴を得た人間と言った「ケモミミ」的な姿の者の他、例えばドラゴンのように「外見的に人間的な特徴を全く持たない」生物であっても、知性が人間と同等で意思疎通ができれば「獣人」と見做される。外見的に共通する特徴を持たない彼らは、外見ではなく知性によって「ヒト」か否かを判別する。主な属性は中立。
滅亡を目前にした人間によって、人間の遺伝子を後世に残すべく遺伝子改造された生物たちの後裔である。三種族の中で人口は最も多いが、遺伝子改造の影響で全般的に寿命は短い(30年から40年程度を想定。老化が速いのではなく、肉体的には衰えてないのに糸が切れたように突然死ぬイメージ)。
ほとんどは人間と非人間の生物種1種を混合した姿だが、稀に複数の生物の特徴が混合するキメラ種が存在する。繁殖に関しては非人間部分によって左右され、例えば犬型獣人であれば犬種を問わず交雑可能(子供の犬種は親の犬種の交雑である)、魚型獣人と甲虫型獣人は交雑不可、馬型獣人とロバ型獣人の交雑種であるラバ型獣人は繁殖能力がない、と言った具合で、その生物種同士の交雑の可不可に左右される。そのためキメラ種は同族としか繁殖できず、稀少種となっている。
本作における「人形」は、人間と同等の知性を持つ無機物全般を指す。人間の外見を模した機械、いわゆるアンドロイドがほとんどだが、非人間型、例えばデスクトップ型パソコンに人間と同等のAIが搭載されたものでも、人間と同等の知性や判断力を備えていれば「人形」と見做される。主な属性は秩序。
ほぼ全てが人間滅亡前に製造されたもので、小型の半永久炉を内蔵しており、「大脳」が壊れるまで動くことができる。メンテナンスを怠らなければ半永久的に稼働できるが、人間滅亡に伴う文明後退により、修理や新造は不可能とされる。全ての人形は自身の設計データをBIOSに内蔵しているため、修理や新造に必要なデータは持っているのだが、作中現在はだいたいパーツ不足か設備不足のため修理や新造の機会は稀で、壊れたら資源扱いになる。また故障に備え、機能停止した他の人形からパーツ取りすることもある。
元々は超高度な義手や義足、人工臓器と言った医療工学から発達した代物で、人類滅亡前には大脳の置き換えが可能なレベルにまで達していた。そのため、人形には人間から記憶を移植した「元人間」と、完成当初からAIだったものが存在する。また人形のパーツを義体にした「サイボーグ」も存在し得る(その場合、外見的な有機物と無機物の割合によって獣人か人形かを判断する。そのため例えば「脳以外は機械」と言う場合は「人形」と見做される)。人類滅亡前には人手不足から様々な用途に用いられるようになっており、もちろんある程度の軍事転用もされていた。
本作における「霊体」は、人間と同等の知性を持つ精神生命体を指す。いわゆる幽霊だが、強い意志力によって人類滅亡後も長く己を保つ存在である。その意思力は多くの場合、物理的な「依代」によって支えられており、ある場所を依代とするためその場所から移動できない「地縛霊」や、特定の物品や生物を依代とする「憑依霊」も少なくない。考え方を変えれば「人間」とは有機生命を依代とした霊体とも言える。霊体そのものはそれなりの数が存在し、一般に認知されているものの、遭遇率の低いレアな存在でもある。また、原則として物理干渉は不可能だが、例外的に依代が物理動作する個体や、強い意志力により超能力に覚醒した個体も存在する。主な属性は混沌。
依代を失うと多くは「精神的な自己基盤」を失い、存在そのものが消失するか、確たる人格を失い現象化した「ポルターガイスト」や理性を失った偏執的な「悪霊」と化する。依代を持たずに人格を保つ霊体は少なく、そういった霊体は相対的に認知度が低い。また一時的に「別の依代へ移る」ことは可能だが、長期的に「依代を変える」には慣れが必要だったり、元々の依代に似ていたり、霊体化するほど強い意志力を生んだ「執着心」に関連する物品しか依代にできない、など個別の制約がある(ケースバイケース)。依代を失ったり変えたりしたことによって人格が変わるケースもある。
人類滅亡後に存在が明らかになったため、詳細不明な点も多いが、短期間に大勢の人間が死亡したことが、彼らの発生に深く関わるとされている。人類滅亡前の記憶を持つ「元人間」が多いものの、人類滅亡前の記憶がない個体や、「異世界から来た」と称する個体の存在も確認されているらしい。
人間が滅亡した時期は21世紀中、舞台となる「現代」は滅亡から150年ほど後(なので23世紀)を想定。人間が滅亡した理由はあまり詳しく考えていないが、環境破壊と致死ウィルスと戦争が平行して世界に蔓延した、程度のつもり。
◯主要キャラクター
以下、主人公組
ヴォルフ
主人公。直立した灰色狼の姿をした獣人の青年で、古代遺跡から文明の遺物を発掘するトレジャーハンター。獣人は寿命が30年から40年くらいと短いので、年齢は10代後半から20歳前後を想定。元はトレジャーハントを家業としていた一家の孤児で、いろいろ修羅場を潜っているので判断力に長け度胸があり擦れているが、根は優しくお人好しな熱血漢。獣人としてもトレジャーハンターとしても平均を上回る程度の能力を持つが、特別な血筋とか特別な能力とかはない、この世界ではありふれた青年の予定(プロスポーツ選手にスカウトされるものの、プロの世界では底辺から上がれず挫折するようなレベル)。後から設定が生えるかも知れない。属性は中立にして善。イメージに近いのは『私立探偵レイモンド』のレイモンドや、『ウィザーズ・ブレイン』のヴァーミリオン・CD・ヘイズ辺り。
名前の由来はドイツ語で狼を意味する「wolf(ヴォルフ)」。
「えー、またかよ!? ったく、しゃーねーなー。行くか、エイド」
エイド
成人女性型の人形で、ヴォルフをサポートするトレジャーハンター。見た目も中身も人間ぽいが、有機部分のない完全無機型のアンドロイド。人類が滅亡に瀕した混乱期より100年以上稼働しているAI。ヴォルフの育ての親でもあり、知的で冷静、しかし融通が利き、時に大胆。普段は無表情だが、必要に応じて表情を作ることもできる(
名前の由来は英語で援助を意味する「aid(エイド)」。元々は汎用のサポート・アンドロイドを想定。カスタム可能なタイプで、恐らく子供の警護用にカスタムおよび運用されていた個体。
『私は構いませんヨ、ヴォルフ。いつものことです。それでは只今より
チカ
たぶんヒロイン。剣(日本刀。分類としては打刀)に憑いた「霊体」で、人類滅亡前から存在する「元人類」の女性。霊体としての外見は眼鏡をかけ白衣を着た若い女性で、長髪をうなじで括った野暮ったい風体。強い執着によって霊体化したが、長い月日の間に何に執着していたか忘れている。自分の名前すら忘れているので、エイドの出した候補からヴォルフが選んで仮の名を付けられた(
その正体は、詳しくは決めていないが工学博士とかシステム設計者辺りを想定。文明の遺物に関する詳しい知識を持つ予定。霊体化の要因となった「執着」も、人類滅亡への危惧や研究に対する心残りとかではなく、たぶん「推しが幸せになるまで死ねない」とか言った理由だったりする。依代となった日本刀は、生前の彼女が熱を上げていた舞台劇に登場する日本刀を模した模造刀(高い)。機械工学を学んだのも推しアンドロイドを作るため、とか言う感じ。凝り性かも。
イメージしたキャラは特にないが、敢えて言えば、霊体・研究者・性癖をこじらせていると言う共通点を持つ『TRPGプレイヤーが異世界で最強を目指す~ヘンダーソン氏の福音を~』のマグダレーネ・フォン・ライゼニッツ卿か。
「そうよエイド、あなたサーヴロイド(※)なんでしょ、だったら体を男性型に替えない? その辺にサーヴロイドの箱あるでしょ? 男性型の。あれまだ調教してないからデータ移せばあなたの体にできるわよ? ヴォルフ、あなたも相棒が男の方がほら、いろいろやりやすくない? ほら、例えば一緒のベッドに寝るとか!(早口)」
※サーヴロイド(serve-roid)=servant-androidの略で、要は召使ロボット。
以下、ライバルハンター3人組(タイムボカンシリーズの三悪みたいな想定)
コルワ
ライバル組のリーダー。カラスの翼を背に持つ人間型の女性獣人。人間部分はグラマーな美女で髪と瞳は黒。見た目は成熟しているが実年齢は10代半ばから後半くらいを想定(「アタシが老けてるだってぇ?」本人は気にしてるらしい)。元は比較的裕福な家のお嬢様だったが全財産を失い一家離散、一攫千金を狙ってトレジャーハントに励む。と言っても基本的に従僕二人に命令するだけ。従僕二人への恋愛感情は皆無(家族のような身内感覚なので)。見た目は人間に近いがカラスの性質が強く、そのため金属や宝石、ガラスなどキラキラするものに目がない。目標はかつての裕福な生活と家族を取り戻すこと。
名前の由来はラテン語でカラスを意味する「corvus(コルウス)」の女性形。
「いいかいお前たち、アタシのお宝、あんな奴らに取られるんじゃないよ!」
ケイニス
ライバル組の頭脳労働担当。ダルメシアンが直立した姿の犬型獣人の青年だが、顔は平たく、骨格も人間に近い。年齢は20代半ばくらい。コルワの家に仕えていた従僕で、元はコルワの家庭教師。頭が良いタイプの馬鹿で落ち着きがなく、女好きでコルワに惚れている。コルワとナチュラルに仲良くするロランドに嫉妬することも。ダルメシアンの性質からやや難聴、そして体力や持久力、警戒心が意外と高い。
名前の由来はラテン語で犬属を意味する「canis(カニス)」の英語読み。
「見て見てお嬢、ボクちゃん天才だから、ほーらこの通り!」
ロランド
ライバル組の肉体労働担当。ニシローランドゴリラ型獣人の青年。知識には乏しいが落ち着いた性格で、暴走しがちな二人のブレーキ役。年齢は20代半ばくらい。コルワの家に仕えていた従僕で、元はコルワの遊び相手。母がコルワの侍女だったため、コルワを妹のように思っている。ケイニスとは同世代でコルワの家が裕福だった頃からの親友だが、彼のコルワへの想いには気づいていない(自身と同じく兄妹みたいな感覚だと思っている)。
性格は『サイボーグ009』の005ことジェロニモ・ジュニアの方が近いかも。
名前の由来は「ニシローランドゴリラ」の「ローランド」の部分(なので英語で低地を意味する「lowland」)。
「お嬢もケイニスもほんま、何してんねん……わしゃ知らんで」
◯物語構成
・序章から4章までの、全4+1章構成
→序章
ヴォルフとエイドのトレジャーハントな日常。ライバルハンターもちょっとだけ顔出し。
→1章
ある古代遺跡でトレジャーハントの最中に偶然、未踏エリアを見つけ、そこで霊の憑いた剣を見つける。メインキャラ3名の合流と紹介。
→2章
3名で古代遺跡の探索を続行しつつ、世界観の紹介。チカを読者と同等の価値観の持ち主として、ヴォルフとエイドが「今の世界」を説明しつつ、トレジャーハントを進める感じで。
→3章
トレジャーハント最大の難関が登場(具体的な内容は現時点では考えてないです)。ヴォルフとエイドだけでは突破できないけど、そこにチカの知識が加わり、ヴォルフとエイドの能力も駆使して突破、と言う展開にしたい。
→4章(終)
トレジャーハントの目的を達成してめでたしめでたし……と思いきや、人類滅亡後に初めて「外」に出たチカが豹変した世界に驚愕。剣に憑いた状態ではままならないので、自由に動かせる体を欲してヴォルフとエイドに協力を求め、二人も了承する感じで。次巻の引きとして、ライバルハンターも再び顔出し。
※続刊について
元々は2011年頃に発案した「“平均的な種族である人間”が存在しない背景世界をTRPG向けにデザインしたい」と言うシェアード・ワールド構想の「背景世界を紹介する短編」を想定したもので、基本的には単発エピソードのみ考えています。本文も「こんな雰囲気の世界だよ」と描写したいがために前後の状況や詳しい設定は考えず、書きながら思い付きだけで即席で決めたもので、矛盾点や説明不足と思える部分は気づいた限り加筆修正していますが、きちんと前後の状況や詳しい設定を決めて書けば、内容は全く変わってしまうかも知れません。
2巻以降の具体的な展開は考えていませんが、もし長編にするのであれば、世界各地の遺跡を巡って、滅亡前の人類の良い面悪い面の両方を知った主人公一行が、地球再生計画に巻き込まれる……と言った感じでしょうか。
あと、エイドが故障で動かなくなり、本来であれば廃棄されるところを、チカの知識と技術で復活すると言う展開を何処かでやりたい。
あと、ヴォルフに「ちゃんと子孫が残せる結婚相手」を用意してあげたい。
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