愛の母子像


 港の見える丘公園のフランス山地区に設置された銅像です。


 これは横浜米軍機墜落事件のご遺族が寄贈された物。

 住宅地に軍用機が墜落した事件です。



 1977年9月、現在の横浜市青葉区で、米軍機が炎上、墜落。周辺の住宅20戸が焼失あるいは全半壊した、とされています。


 これにより、3歳と1歳の兄弟が全身火傷で翌日までに死亡。

 その母親も重度の火傷を負い、皮膚移植手術を繰り返しつつ治療するのですが、精神的なダメージなども重なり4年半近くの闘病の末亡くなります。



 とても悲惨な出来事でした。

 それに救助や原因究明などに際して日米地位協定などが絡んでしまった、とても政治的な面を含みます。


 そんな真面目な案件をここで取り上げる理由、それは。




 早乙女勝元さま・作 「パパママ バイバイ」。




 この事件を描いた絵本です。

 ご当地本? そのくくりでいいのか。


 これを小学生の時に読まされました。で、見事にトラウマ化して、いまだに忘れられない。



 ※ 以降、子持ち閲覧注意!







 だって、幼い兄弟が。


 火傷で苦しくて、お水をちょうだい、て言うのにショックで死ぬかもしれないから飲ませてもらえないんですよ。


 で、そのまま長男が「パパ、ママ、バイバイ……」とつぶやきながら息を引き取る。

 さらに次男が、大好きだった鳩ポッポの歌を「ポッポッポ……」て口ずさみながら亡くなる。


 母親は息子達も頑張って治療しているから、と励まされながら、その死を1年3ヶ月も教えてもらえない。

 どうして会えないの? て言いながら、生き延びれば会える、と頑張るんですよ。




 確か、そんな感じです。

 いやもう、読み返すなんてとてもできない。


 地元の事件だから風化させてはいけない、と教育に取り入れられたのでしょうね。

 ええ、まんまと、大人になっても忘れられません。


 「パパママバイバイ」と検索してみたら、サジェストに、トラウマ、と出ました。

 ほら、みんなそうなってるんだって!




 この像の前を通るたびに思い出して、辛くなります。



 以上、そんな絵本のご紹介でした。

 今回は真面目。


 




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