大手ギルドの追放部門~追放するのって大変なお仕事?~
月ゲッコウ
プロローグ
追放部門に任命?!
この国『アムラム』の王都『アムーラ』で一番を争う冒険者ギルド『牡牛の角』
僕はいつも通りギルドの広報の仕事をしていたのだが、ギルド長と隊長達の会議に呼び出された
皆神妙な顔持ちで僕を見ている
なにかやらかした覚えはないんだけどなぁ・・・
そうやって考えているうちにギルド長アランが口を開いた
「君に新しい仕事を与える、広報部門マークを追放部門長に任命する」
「はい?」
いきなり全く知らない仕事の話をされた
追放部門って何だろうか
「最近はギルドの冒険者たちも増えた、そのことで乱暴者やルールを犯すもの、使えないものも多い
だから君に彼らを追放する役目を担ってもらいたい」
「あの・・・なぜ僕なんですか?」
「君は広報担当でギルドの印象を伝える役目を担っているだろう
彼らがどんなに粗忽者でも追放となれば聞こえも悪い
だから君を選んだのだ」
「要は嫌われ者の仕事ってこった」
戦闘部門の隊長ギースが口を挟む
たしかにギルドのメンバーを追放する仕事なんて嫌われるだろう
そんなきつそうな仕事、やりたくないなぁ
「ちなみに給料は今の3倍出す」
「やります」
僕は金に釣られて即答してしまう
今の給料でも割と満足していたんだけどそれが3倍?!
ギルド長は満足そうに頷いている
戦闘部門の隊長は笑いを堪えているし他の隊長達は苦笑いや怪訝そうな面持ちだ
くそう、こうなりゃしばらくこの仕事をして金を貯めてもっといい仕事に就けるように頑張るか・・・
こうして僕のギルド員追放の仕事が始まるのであった
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