第74レポート きたれ!夢乃獏!

お兄ちゃんは昔から凄かった。


身体は私よりもずっと大きくて、大変な家の仕事も積極的にやってた。

町で怖い大人に囲まれた時も勇敢に立ち向かって私を助けてくれた。

今の私くらいの歳には、魔法の素養がある事も分かった。


いつからだろう、あんなふうになりたい、って思ったのは。


でも私は力も弱いし、臆病だし、魔法が使える訳でもない。

だから私は決めたんだ。


立派な国の役人になる、って。

お兄ちゃんが胸を張って、妹は凄いんだ、と言えるような妹になるんだ、って。


それが私の夢。


そのためには勉強するしかない。

沢山、本を読んだ。

町で色々な人と話して、仕事の内容を学んだ。

ひたすらひたすら、机に向かってこの国の事を知った。


登用試験が受けられるようになるまで二年以上ある。

まだまだ時間はあるんだ。

家族のためにもっともっと頑張るんだ!



私はみんなに―――




―――あれ?




夢、ってなんだっけ?





ザジムの家で一泊した翌朝。

ジルとベルは騒がしい声に起こされた。


「ふわぁ、何だか騒がしいなぁ。」

「・・・・・・あー、なによ、朝っぱらから~。」


二階の来客用の部屋のベッドから起き上がり、ジルは大きく伸びをする。

対してベルは頭に手を当てながら、本調子ではない様子でよろよろと立ち上がった。


喧騒はどうやら同じ建物の一階。

つまりはザジム家族の部屋で起きているようだ。

声は必死に、何かに呼びかけているように聞こえる。


二人は顔を見合わせ大急ぎで着替えて部屋を出る。

一階に降りた所で明確に聞き取ることが出来た。


「おいっ!おいっ!!ルマナ!!!目を覚ませ!!」


ザジムの声だった。

必死で、悲痛な、そんな声。

尋常じんじょうならざる事態である事が分かった二人は声のする部屋へと駆けった。


そこにはザジムと彼の両親、そしてベッドで寝息を立てるルマナの姿があった。

両親は困惑の表情を浮かべて立ち尽くし、ザジムは妹の手を握り、声をかける。

時折軽くルマナの頬を叩くが、不自然な程に彼女は反応を示さない。


「ど、どうしたの!?」

「っ!お前らか・・・。ルマナが目を覚まさねぇんだ。」

「眠ってるだけ、ってわけじゃ無さそうね。」

「ああ。大声で呼んでも頬を叩いても目を覚まさないなんて普通じゃない。」


ぎりり、と奥歯を噛みしめ、ザジムの表情が歪む。


ルマナは早寝早起き。

普段は日の出の頃から目を覚まし、朝食の準備をしたり、軽く勉強をしている。

だが、今日は違った。


いつになっても部屋から出て来ない事を心配して母親が部屋に来ても起きなかった。

父親とザジムも呼ばれて彼女を起こそうとしたが一向に目を覚まさない。

どう考えても普通ではない彼女の状態にザジムも両親も当惑していたのだ。


それを聞いてジルとベルも彼女の状態を確かめる。


表情は穏やかでただ眠っているだけ。

状況を聞いていなければ、寝坊か、眠りが深いか、その程度としか思わないだろう。

それほどまでに『普通』の姿だった。


それこそが異常。

名前を大声で呼んでも、身体を強めに揺さぶっても、頬を叩いても、起きない。


ただ、ただ、眠り続けているのだ。


ジルがほぼ全力の大声で彼女の名を呼ぶ。

その部屋にいる全員が耳を塞いでも耳鳴りがするほどの声量だ。

隣の家に住むザジムの叔父達がその声で家から出てくるほどの、殆ど騒音。

それでもルマナは目を覚まさない。


「ううん、起きないね・・・。」

「くそっ!一体何が起きてるんだ・・・・・・?」


ザジムは頭を抱える。

両親の表情が更に不安の色を濃くしていく。


そんな中、ベルの顔が青ざめているのに誰も気付いていなかった。


「・・・・・・・・・・・・眠り病。」

「え?」


ぽつり、と風で掻き消えるほどの小さな呟き。

すぐ近くにいたジルだけがその言葉を聞き取った。

振り返ったジルの目に映ったのは青ざめたベルの顔だった。


「ベルちゃん、大丈夫?座る?」

「え、ええ。いや、このままで大丈夫。うん、ありがと。」

「ねぇ、さっき何か言ったよね?何か知ってるの?」

「それは・・・・・・。」


二人のやり取りを聞いた途端、頭を抱えていたザジムが勢いよく顔を上げた。


「何か知ってるのか!?何でもいい、教えてくれ!!」

「で、でも・・・・・・。」

「お願いだ!妹を助けたいんだ!!」

「わ、分かったわ。でも確証が持てないの、その・・・・・・。」


ベルは、ちらりとザジムの両親を見た。

その視線に気付いたジルは彼女が何を言い淀んでいるのか、なんとなく理解した。


確証が持てないだけなら言えばいい。

だが、不安になっている両親がいる場所でそれを言えない、という事は即ち。


彼女が思い浮かべているのは、最悪の事態の想定、という事だ。


「あの。魔法に関する何か、かもしれません。ちょっと色々話し合いたいんです。」


ジルはザジムの両親に歩み寄って声をかける。

不安な表情を浮かべていた両親はそれを聞いて更に表情を曇らせる。


「話し合う中には良い事も悪い事も言う必要があるんです。」


ジルはザジムの両親の顔をじっと見つめながら言葉を続ける。

彼らの不安をなるべく少なくするために、自分達を信じてもらうために。


「もっと不安にしてしまう可能性があります、だから少し外にいてくれませんか?」


それを聞いた両親は互いに顔を見合わせて一つ頷き、ジルの目を見る。

自身の息子とその友人達に娘の事を任せる事を決めた、決意の表情だ。

お願いします、と一言だけジルに伝えて、二人は部屋を後にした。


「・・・・・・これで、良かったんだよね?ベルちゃん。」

「ありがと。」


表情を曇らせながらもベルはジルに礼を言った。

そして、本題を話し始める。


「眠り病。一度眠った人が目を覚まさなくなる病気。」

「ルマナの状態と一緒だな・・・。」

「でもただ寝ているだけじゃない。もっと大変な事があるの。」

「大変な事って何?」

「・・・・・・ザジム、落ち着いて聞いて。」

「な、何だよ・・・・・・。」


わざわざ念を押されてザジムは困惑する。

ベルは意を決して、核心を告げた。


「眠った人が次に起きた時には、何も反応しない、何も出来ない廃人になるの。」

「は・・・・・・・・・・・・?」


ベルの言葉にザジムは呆けた表情のまま固まった。

次第にその言葉の意味を理解し、わなわなと身体を震わせていく。

きっ、と鋭くベルを睨んで掴みかかる。


「そんなバカなことあるか!こんなに穏やかに寝てるんだぞ!?」

「それでも真実なのよ。」

「何で言い切れる!!ふざけた事抜かしてるとただじゃ―――」

「言い切れるのよ!!!!!!!!!!」


ベルの大声と有無を言わせない剣幕にザジムもジルも閉口する。

その隙にベルは言葉を繋ぐ。


「私は知ってるの、眠り病にかかったらどうなるかを。・・・・・・近くで見てたから。」

「近くで・・・・・・?」


ベルの悲痛な表情にジルは既視感を覚える。


そうだ。


彼女の家に行った時、彼女から魔法を志したきっかけを聞いた時。

『もういない友達』について話した彼女の表情だ。

それはつまり。


「ベルちゃん、前に言ってたもういない友達って・・・・・・。」

「そう、察しが良いわね。眠り病で廃人になったわ。今も生きているけど、ね。」


生きてはいる。

そう言った彼女の顔は沈痛な面持ちだ。

廃人となった人間は果たして生きているのか、そういった思いからだろう。


「おい、おいおい、おいおいおい!そんな事あるか!?あってたまるか!!!」


大人しく話を聞いていたザジムが声をあららげる。


「なあ、あるんだろ?治療法が何か―――」

「無いわ。残念だけど発見されていない。症例が少なすぎるのよ・・・・・・。」

「そんな・・・・・・。」


がくり、とザジムは膝から崩れ落ちた。

掛ける言葉も無く、ベルは唇を噛む。

部屋を静寂が包む。

ただ、ルマナの寝息だけが響く。


ばぁんっ!!


「「!!??」」


机を叩く突然の音にザジムとベルは驚いて、その音の出所に顔を向ける。

そこにはジルがいた。

その表情は怒りに染まっている。


「二人とも、私達は何?」

「は?何って・・・・・・。」

「私達は魔法研究者でしょ!」

「あ・・・・・・。」

「研究者が簡単に諦めるの!?違うじゃん!!」

「・・・・・・ああ。」

「出来る事は全部やる、諦めるのはその後!いつもそうしてるでしょ!!!」

「・・・・・・ええ、そうね。そうよね!」


先程まで暗闇に覆われていた二人の目に光が戻る。

それを見てジルは小さく微笑んだ。




三人は机と椅子を部屋の真ん中に置き、議論を始める。

いつものように。


「眠り病は研究が進んでいない。発症例も少ないし、共通点も殆ど無い。」

「殆どって事は、少ないけど何か共通点があるの?」

「ええ。子供、それもルマナちゃん位の歳の子が比較的多い、って程度。」

「なるほどな。じゃあ、それ位の歳でかかりやすい原因があるのか。」

「でも、発症者は場所も状況も一定じゃないわ。」


ベルはそう言って自分の頭の中にある、発症例をそらんずる。

発症例は世界中、北も南も西も東も、貧富の差も、魔力の大小も関係無い。

幾つかの症例ではジル達よりも年上の発症者もいる。


「共通点が驚くほどに無いね・・・。」

「ええ。私も色々調べたけど、結局何も見つけられなかった。」

「病気なら魔法医学でも研究しているよな、それでも治療法が無いのか・・・・・・。」

「聞いたらこの病気はリドウ様がご自身で調べているそうよ。」

「賢者様でもダメか~。」


ううん、と三人で唸る。


魔法医学の頂点とも言えるリドウですら見つけていない治療法を見つけられるのか。

召喚術に魔法素学そがく、武装魔法学、三人は医療については完全に門外漢もんがいかんだ。

だが、知識が無いからこそ、前提が無いからこそ、気付けるものもあるはずだ。

そう考えて三人は立ち向かう。


「ああ、ちくしょう。目に見える奴が相手ならぶっ飛ばしてやるのに!」


ザジムは苦悩の末に悔しさから天に言葉を吐いた。

その言葉を聞いてジルが顔を上げる。


「目に見えるなら?」

「あ?どうした?」

「目に、見えない・・・・・・?」

「ちょっと、何か気付いたの?」

「ねえ、ベルちゃん。ゲヴァルトザームでの事、覚えてる?」


突然、全く関係がない事を聞かれてベルは言い淀む。

だがその時の事を思い出して言葉を発する。


「ゲヴァルトザームってあの珈琲農場の事?・・・・・・あ。」


そこでベルは何かに気付いた。

あの時、ジルは何をしていたか。

何が原因だったか。


「おい、二人で納得してないで教えろ!」


吠えるザジムに二人は言い放った。


「「見えない魔獣がいる!!」」




原理は同じ。

あの龍と同じ、半分ずれた場所にいる何かに辿たどり着く。

それをやるだけだ。


机の上に置いた魔法陣が描かれた紙に両手を置いて、ジルは目を瞑り集中する。

行く場所は目の前の遠い場所。

普通では見ることすら出来ない、別の


ずるり、と身体が何かの隙間に滑り込む感覚。


目を開けるとそこは同じ部屋だった。

いや、黒鉛で塗りたくられたかのように世界が白黒モノクロ

明確に同じ場所ではない事を主張している。


音は何も聞こえない。

部屋の中を見回すと、そこにいた。

眠るルマナの頭の上に。


豚の体に、象と豚を混ぜ合わせたかのような顔。

白黒の世界でも分かるひょうに似た体の模様。

特徴的な長い鼻をルマナの頭に突き刺し、何かをゆっくりと吸い上げている。


夢幻の世界に棲むばくの魔獣。

ジルが名づけるならば、夢乃獏 ―ソーニタピー― であろうか。


他に部屋の中に異常は無い。

つまり夢乃獏ソーニタピーこそが眠り病の元凶だと言い切れる。


ジルは懐から減縮と増幅の杖メディメンナを取り出し、構える。

それを見た夢乃獏の目が白黒の世界で唯一、赤の色を輝かせた。

夢の世界での戦いが始まった。




ここ見える世界ではないここ見えない世界へ旅立ったジルを待つザジムとベル。

ジルが行った世界に対しては何も出来ないが、何もしないではいられない。


ベルはジルの肩に手を置き、自身の魔力を彼女に送り届ける。

ザジムは妹の手を両手で握りながら祈りを込める。


その時、ルマナの表情に苦しみの色が浮かんだ。


「ルマナっ!?」


ザジムが声を上げた。

ベルも彼女の側へと駆け寄る。


「くっそ、何かできる事は無いのか。」

「出来る事・・・・・・そうよ!アンタにしかできない事があるわ!」

「!」


ザジムはベルの提案を受け入れた。




戦いは続いていた。

だがジルは傷を負い、追い詰められ、肩で息をしている。


無理もない、ここ見えない世界は夢乃獏の領域。

そもそもが人間が十全じゅうぜんの力を発揮できる場所ではない。

ジルの攻撃の殆どが夢乃獏に当たらず、当たっても無傷。

対して夢乃獏の攻撃は、その全てがジルに命中し、負傷していた。


何度目かの夢乃獏の魔力弾をジルは飛び退いて躱す。

だが、魔力弾は突然軌道を変え、ジルに命中した。


「あぐぁっ!」


苦悶の声を上げ、ジルは床に転がる。

先程からこれが繰り返されている。

あまりにも夢乃獏に都合の良いように繰り返されている。


奴はこの世界の支配者だ。


「くっそぅ、負けるかっ!」


ジルはそれでも立ち上がる。

ルマナを救えるのは自分しかいないのだから。


夢乃獏がその想いを馬鹿にするようにせせら笑ったように見えた。



その時だった。



ぽたりと。

天井からルマナに光り輝く雫が一滴。

鮮やかな紫色の、紫水晶アメシストのような水滴。


それがルマナの額にしたたった。

途端に世界に紫水晶の色が満ちる。


夢乃獏が苦しみ悶えた。

それをジルが見逃すはずがなかった。


「くらえええぇぇぇっ!!!!!!」


魔力の全てを吐き出す勢いで減縮と増幅の杖メディメンナに魔力を込め、撃ち出す。

音の無い世界で無音の破壊が巻き起こった。

大規模な、世界そのものを破壊するような巨大な爆発。

それを受けた夢乃獏は焼け焦げ、燃え尽き、塵すら残さず消え去った。




「うぅん・・・・・・・・・・・・。」


ゆっくりと目を開ける。

そこには見知った天井と顔を覗き込む、心配そうな兄の顔。


「ルマナ!良かった、良かった・・・・・・っ!!」


ぎゅっ、と強く両手で握られた手が少し痛い。

思わず声を上げると兄は謝りつつ手を離した。


兄は珍しくボロボロと涙を流している。

珍しい事もあるものだ、とルマナはぼんやりと思っていた。


ルマナは目を覚ましたのだ。


「ぶはぁっ!!!!!!」


大きく息を吸う。

全身汗だく、大きく息を切らしながらジルはフラフラと立ち上がった。

倒れそうな彼女にベルが肩を貸す。


ルマナの下へたどり着いて、目を覚ました彼女を見てジルは眩しく笑顔を見せた。


元気になったルマナに事の次第を説明すると、驚きつつも感謝の言葉を述べる。

それこそ頭が飛んで行きそうなほどに感謝の意を示した。

目を覚ましたルマナが部屋から出ると待っていた両親が彼女に抱き付く。


その様子を見て、ジルとベルは顔を見合わせ笑ったのだった。




元気になったルマナと対照的に疲労困憊となったジルをベッドに寝かせる。

そこでジルはあの世界で起きた事を説明し、気になっていた事を問う。


「ねえ、二人とも。私があっち行ってた時にルマナちゃんに何かした?」


その問いにベルとザジムは顔を見合わせる。


「昨日、アンタにぶっ刺さった草、覚えてる?」

「あー、涙月薊ラクリメルドだっけ?根っこの煮物美味しかったねぇ。」

暢気のんきなもんだな。その花の薬を飲ませたんだよ、つっても素人製だがな。」

「その様子じゃ助けになったのね。」

「うん!危機一髪だったよ~!」


ジルは疲弊しながらもいつものように明るく笑う。


涙月薊は強い薬効を持つ。

そうルマナから聞いた事を思い出したベルはザジムにそれを話したのだ。


子供の頃、転んで怪我をしたルマナにザジムが作った涙月薊の薬。

それは、おままごとの薬、ただの気休めである。

しかしそれ以来、ルマナの中では涙月薊は、なんにでも効く万能薬になった。


効くわけがなかった、でも何かをしてやりたかった。

その想いからザジムはあの時と同じようにすり潰し、その汁を飲ませたのだ。

兄が妹を想う、その想いが奇跡を起こした。


そうだったんだ、と驚きの声を上げるジル。

そんなジルを見るザジム。

その表情は真剣だ。


「ジル、本当にありがとう。妹を助けれくれて。」

「なんだよ~、他人行儀だなぁ。いつもの助け助けられ、じゃん。」

「いや、お前は結果として他人の妹のために命を賭けてくれた。いつもとは違う。」

「そっかなぁ、いつもと同じだと思うんだけど・・・・・・。」


あくまで、当然の事をしたまで、という姿勢のジル。

ザジムはそんなジルに伝える。


「この恩はいつか必ず返す、絶対に。」

「ザジム君・・・・・・。」

「何かあったら頼ってくれ。」


にっ、とザジムは笑う。

元気を取り戻したその姿にベルが微笑む。


「そっか~、じゃあ―――」

「使いっ走りはしないけどな。」

「ぐぅっ、先を越されたっ!」


ジルも同じく笑ったのだった。

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