「はい、次はお便り紹介コーナー！　さっそくお便りが来てるよーーー！」

　えええっ!?　番組一回目だぞ!?

「ちなみに今日事務所あてに送られてきた怪文書です～♪」

　ニコニコしながら神寄さんが補足する。

　そんなものお便りコーナーで紹介するな！

「えーっと、それじゃー読むねーー！　埼玉県さいたま市在住の埼玉リア充爆滅戦線戦闘員３号さんから！　『菜々美ちゃんラブ！　越草修人は爆発しろ！　末代まで祝ってやる！　じゃなくて呪ってやる！』」

　お便りコーナーが怪文書紹介コーナーになっているし、名指しで俺が呪われてるんだが。しかも、最初うっかり祝われてる。

「むうぅ～！　埼玉リア充爆滅戦線戦闘員３号さんー！　わたしを応援してくれるのはいいけどしゅーくんを爆滅したり呪ったりするのはダメだよー！　激おこプンプン丸だよーーー！　菜々美ちゃん許さないからねーーー！」

　激おこプンプン丸は古すぎる。あと、祝ってやる・呪ってやるネタも。どういう年齢層向けの番組だ。

「……まあ、おにぃはキモいかもしれないけど……爆殺するほどではない……」

「うん、誹謗中傷はダメだって！　武士道精神に反してる！」

　瑠理香と二三香もそれぞれ怪文書に対してコメントをした。

　……お便りコーナー、いいのか、これで。

　これじゃ、今後も怪文書ばかり送られてくるぞ。

「面白いから、いいんじゃないでしょうか～♪」

　神寄さん的には、いいらしい。

　……というか俺の心の声を読まないでほしい。

「この動画配信は菜々美ちゃんの自由さを生かすことが大前提の番組ですから～♪　無軌道ハチャメチャでいいと思いますよ～♪」

　もしかして俺たちって、ただの捨て駒では……？

　そんな疑念も湧いてくるが、まぁ、いいか……。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい