伝記好きの異世界転生〜伝記で得た知識を使って無双する〜
自堕落な優等生
英雄の目覚めと奴隷解放
転生
台の上に立ち演説を開始する。最初の頃こそ緊張したが今ではもう慣れた物だ。
「こんにちは皆さん。教育を受ける権利も保障しない表現の自由も認めない、この腐った独裁政治を許していいのでしょうか…」
「パァッン」
丁度半分程読み終えた時に乾いた銃声が鳴り響いた。その途端自分の支持者が駆け寄ってきてようやく何が起こったか理解する。どうやら拳銃で頭を撃たれたらしい。
「大丈夫ですか!」
自分の支持者がそんな事を聞いてくるがまあもう手遅れだろう。
「日本人の自分が殺されたなら流石に国際社会も動かざるを得ないだろう、後は任せた。それともし俺の両親に会う機会があったらありがとうそしてごめんなさいと伝えてくれ」
さあこれで遺言も残せた。辞世の一句と洒落込みたいが生憎俺に詩の才能はない。ここまで来てしっかりとした護衛を用意しなかった事が悔やまれる、先進国でさえ大統領や首相の暗殺起きているのだからもう少し警戒するべきだった。
あともう少しであの独裁政治を終わらせる事が出来たのに
あともう少しで...
あともう少しで...
あともう少しで...
俺の伝記が出たのに
*
意識がなくなりしばらくすると、ぬるま湯の中に入ったような感覚を感じる。死後の世界は水中なのかもしれない。生物はもともと水の中で生活していらことを考えると、死後はもとの場所に帰れるようにという神様の粋な計らいなのかもしれない。まあ人間にとってみたら創作物や宗教で描かれるような煩悩にまみれた天国が理想ではあるが。
しかし地獄ということだけはなさそうで安心だ。そんなことを考えていると押し流されるような水の流れを感じる。足の感覚こそあるものの思うように動かずそのまま流されてしまう。
ながれた先はなんと液体の中ではなかった。これは呼吸が出来るのではと思い呼吸をしようとすると赤ちゃんの泣き声が自分から発せられ、周りから歓喜の声が聞こえた。思わず目を開けようとしてみると目の前には女の人が二人おり、もしやと思い自分の体を見ると体が赤ちゃんになっていた。
間違えない俺は転生していた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます