第64話

 ビックポイズンスラッグの粘液玉を食らい崩れ始めた土の壁にビックポイズンスラッグが向かってきているのが崩れた土の壁の隙間から見えた


 「ビックポイズンスラッグが向かってくる!みんな、ここから離れて遠距離の必殺技で攻撃してくれ!」


 『了解です!』


 『分かりました、あるじ様』


 『……うん』


 崩れていく土の壁の後ろからユキ、シェーレ、サフィが離れていく中でアルは離れずに向かってきているビックポイズンスラッグに向かい円錐を斜めにしてダンジョンの床から生やす


 ビックポイズンスラッグはいきなり移動先に生えた円錐に止まることが出来ずにそのままビックポイズンスラッグの身体に刺さるかと思ったが纏っていた毒の粘液で土の円錐の耐久力が減っていきそれほどのダメージを与える事なく土の円錐は壊されたがビックポイズンスラッグの突撃スピードは抑えられ土の壁に当たり動きが止まった


 「全員!総攻撃だ!!」


 『行くですよ!!!』


 『受けなさい!!』


 『……食らえ』


 動きが止まったビックポイズンスラッグに全員の遠距離攻撃が放たれた


 「高速回転螺旋石槍弾!!」


 アルが放ったのは圧縮して高密度まで上げた先端から螺旋状の溝がある石の槍を放ちビックポイズンスラッグに風魔法を使用して高速回転させながら飛ばしていく


 『大螺旋闘気弾!!』


 ユキはツノに溜め込んだ闘気を使用して大きくした角状の闘気弾を回転させながら維持して回転をどんどん早くしてビックポイズンスラッグに放つ


 『マジックビーム!!』


 シェーレは分厚いハサミに魔力を溜めていくと溜めた魔力を開いたハサミの間に溜めて圧縮するとその圧縮した魔力を魔力ビームとしてビックポイズンスラッグに放った


 『……水龍咬み』


 サフィは魔力高めていくとその魔力を更に圧縮して高めて水魔法を発動していきビックポイズンスラッグの大きさの半分くらいの大きさの龍の頭部を水で作り出すとビックポイズンスラッグに向かい放っていく


 放たれたアル、ユキ、シェーレ、サフィの必殺技は動きを止めたビックポイズンスラッグに向かい飛んでいく


 最初に必殺技が当たったのは一番近くにいるアルの必殺技が当たった。放たれた高速回転螺旋石槍弾は土の円錐や壁に触れて毒の粘液が減りその箇所にアルの放った必殺技が当たりビックポイズンスラッグを削りながら進んでいくがビックポイズンスラッグの纏っていた闘気で威力が減って大きなダメージを与えた


 次に当たったのはサフィの必殺技だ。ビックポイズンスラッグの頭上に飛んで居たサフィから放たれた水龍咬みだった。水龍咬みはビックポイズンスラッグに向かい飛んでいくと水龍が口を大きく開けてビックポイズンスラッグに咬みついた。ビックポイズンスラッグの粘液と闘気を貫いてその肉までたどり着くと水龍の牙が肉に食い込んで噛みちぎる前に毒や闘気で耐久力が無くなり水龍は消えた


 最後に当たったのは左右に分かれたユキとシェーレの必殺技だった。当たったのがほぼ同時で右から放たれたユキの大螺旋闘気弾が右から毒と闘気を削り左からシェーレのマジックビームが毒と闘気を削っていく。左右からの必殺技の圧力を受けてビックポイズンスラッグの毒の粘液を削り貫通するとアルとサフィの必殺技で減った纏っていた闘気を超えてビックポイズンスラッグは二人の必殺技でその身体に大きなダメージを与えていった


 『やったです!?』


 『いや……まだです!ユキ先輩』


 「ギュギィイィィィイィィ!!!!!!」


 四つの必殺技を受けたビックポイズンスラッグはまだ生きていてその身体に沢山の傷を受けていたビックポイズンスラッグは叫び声を上げて身体を起こした


 「これで最後だ!みんな!ビックポイズンスラッグに止めを刺すぞ!」


 『わかったです!』


 『分かりました』


 『……うん』

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