第48話 冒険者ギルドのレベル上げ
なんか聞いたことのないものや、なんか凄そうなものも結構あった。
簡単に売れそうと思って持ってきたけど、ちょっと考えないと駄目かも知んない。
それにしても随分と集めたんだなあ。
売ろうと思わなかったのかな?
売るのも面倒だったのかな?
レベルの高い冒険者は、たくさんお金を持っている。たとえスライムのしずくを精算しても、貰えるお金が少ないから、出すのが面倒で入れっぱなしにしてたのかもね。
リビングアーマーだけ種類が多いのは、同じリビングアーマーでも、持っている武器が違うからだと思う。
生きてるかのように動く鎧の魔物で、ダンジョンに主に生息しているんだ。確か剣、ハンマー、弓、槍がいる筈だ。
よく広い通路の両側に、それぞれ配置されていて、通ろうとすると襲ってくるんだと、昔叔父さんから聞いたことがある。
売らないけど勿体ないから拾っておいたのかな?このたくさんの素材を使って、僕の冒険者ランクが上げられるかも知れない。たぶんこれ、討伐証明部位がある筈だから。
それに魔物の素材はクエストがあれば受けて、更に素材を売ったほうが儲かるっておじさんが言ってたよね。今度冒険者ギルドのクエスト掲示板を確認しなきゃね!
僕は結果にいたく満足すると、アイテムボックスの海を消して、いつものように叔父さんと夕ご飯を一緒に作って食べて、お風呂に入って本の続きを読んで寝た。
次の日の朝は土を耕した。
ここには前のと違う作物を植える予定らしい。なんでも同じ野菜を連続して育てると、うまく育たなくなることがあるんだって。
叔父さんは自分が食べる分を作っているだけだから、専門家というわけじゃないけど、それでもそうするだけでもかなり違うとか。
難しいんだな、生きるって……。
叔父さんはたくさん土地を持っているからそんなことも出来るけど、僕が1人で住むところと小さな土地を与えられてたら。
たぶんよく分からずに植えちゃって、作物を駄目にしてたかも知れないな。それで飢えて困ったかも知れないよね。つくづく叔父さんがいてくれて良かったよ。
「ふう!結構きついね!」
「だろう。年をとってくると腰をやられる。
気を付けろ。いい感じの力の入れ方を学ぶんだな。こんな感じだ。」
そう言って、叔父さんが鍬のふるいかたの手本を見せてくれる。
「こうだね?」
「いいぞ。なかなか筋がいい。」
「えへへ。」
お茶を飲んで水分補給をしながら畑を耕して、お昼ご飯を食べたら、今日も叔父さんに町に送って行って貰う。
今日はいつもよりも少し早い時間に町についた。まだ店を始めるまでには時間があったから、僕は冒険者ギルドで、納品クエストがないか確認してみることにした。
僕の持っているアイテムで、納品クエストがあれば、冒険者レベルが上がるからね!
レベルは上げといて損はないって、叔父さんも言ってたし。
掲示板の貼り紙を見たけど、スライムは討伐クエスト自体ないなあ……。普通に素材を買い取って貰うしかないかも。
わざわざ頼むほどには、討伐が必要とされてないんだろうね。初心者でも狩れるくらい一番弱い部類に入る魔物だから、他の魔物の討伐のついでに倒されるか、経験値稼ぎ目的で、初心者が頼まれなくても狩るだろうし。
討伐クエストや納品クエストがある時は、クエスト完了の報奨金分が追加になるから、そっちのほうが普通に売るよりも儲かるって叔父さんが言ってた。だから単純に売るよりも、出来ればクエストを受けたいんだよね。
えっと、一角ウサギの角は、と……。
──あった!!一角ウサギの角10個!
僕は壁から一角ウサギの角の納品クエストの受注票をペリペリと引っ剥がした。
「これをお願いします!
ついでにそのまま納品出来ますか?」
受付嬢のお姉さんに受注票を手渡す。
「一角ウサギの角ですね?
はい、こちらでも可能ですよ。」
お姉さんが笑顔でハンコを押してくれる。
一角ウサギの角は薬の材料にもなるから、割と定期的に取引のあるものなんだそう。
だから狩りやすい魔物の中では、稼げる魔物として人気が高いんだって。
とは言っても、すばしっこいから、普通はそんなに数が狩れるものじゃないんだ。
だからたまに納品クエストがあるらしい。
レベルが上がってくると、下位の魔物をついでに狩ることもある。先に素材を集めておいて、クエスト発生に合わせて納品する冒険者もいるから、こんな風に受注同時申請も可能なんだと、叔父さんが教えてくれた。
ひとつにつき、小金貨1枚、それに加えて納品クエストの報奨金が銀貨5枚。全部で中金貨1枚と銀貨5枚を受け取った。
今回はこれでレベルアップすることがなかったんだけど、上のランクにはジャイアントバットとか、ダイアウルフとか、ポイズンフロッグとか、キラービーがあるんだよね。
ひとつ上がるだけでクエストが受けられるようになるから、早く上がりたいなあ。
ソロだと受けられるクエストレベルが、結構限定されちゃうんだよね。
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