第16話 D級ダンジョン攻略開始②

僕がD級ダンジョンを攻略し始めて10分位が経過したが、サリが難易度が格段に上がると言っていた意味がよく分かった。


小動物系モンスターは基本的に直線的に攻撃してくるか、逃げるかを繰り返すだけなので、魔法を放てば簡単に当てられたが、人型系モンスターであるスケルトンはバラバラに動くし、盾で魔法を防がれると一撃では倒せなかったり、クラスにより動きが更に変わるのだ。


人型系モンスターと戦ったことが無い人にはかなり苦戦するだろう。


しかし、僕には割と苦戦せずに攻略出来ていた。


「カインくん、凄い……」


「よくあんなにバラバラに動いてるモンスターに魔法が当てられるわね!」


何故なら、このダンジョンは前世のゲームで遊んだシューティングゲームにソックリな動きだったからだ。


前世のゲームではゾンビだったし、武器は銃だったが、弾切れや弾交換の心配がない【ファイアボール】はゲームの時よりも楽勝だった。


ってか、なんでこんなにソックリな動きをするんだ?


確かゲームでもゾンビタイプが存在し、タイプにより動きが全く違うし移動速度も違い倒すのが大変なのだが、それすらも記憶にある限り一緒だった。


更には石造りで通路の作られ方やたまにある床の窪みまで一緒だったり、脇道から突然モンスターが現れるタイミングすら一緒というあまりに似過ぎていて逆に怖いレベルだった。


ダンジョンって神々が作ったんだよな?


……まさか、神々って地球のゲームを参考にダンジョンを作ってる?


いや、まさかな。



しかし、偶然だとしてもシューティングゲームで鍛えた技術がこんなところで役に立つのはラッキーとしか言いようが無いな。


ちなみに、そのゲームには5ステージあり、ステージが変わるタイミングで、同じタイプのゾンビなのに動きが全く変わるという初見殺しが酷いとネットで話題になっており、僕も何百回と殺された記憶がある。


まあ、それも最後の罠に比べたら優しいレベルだが……それも一緒だなんて無いよな?





ダンジョン攻略から30分……


ゴウウウ!

ゴウウウ!


【レベル29モンスターコアを吸収しました】

【レベル37モンスターコアを吸収しました】


……やっぱりゲームと同じだ。


現在はゲームで言うところのステージ3の中盤なんだけど、ここでは目の色が違うゾンビが居て、その特殊ゾンビだけは耐久力が高くて、銃弾を5発浴びせないと死なないという初見殺しゾンビが出るのだけど、これが解りにくく目の色と言っても赤がオレンジ位の差しかないゲーム制作会社の性格を表したかのような嫌らしさが印象的だったけど、そこまで一緒で、レベル37のスケルトンは逆に弱そうな装備なのに強いという罠が張られていた。


そして、僕は念の為にこの階層に来てからは全てのスケルトンに最低でも5発の【ファイアボール】を撃つという、通常ならオーバーキル気味な攻撃をしていたから余裕だった。


まあ、それだけ連射しても魔力切れにはならない程の魔力総量なんだよね。


増やしておいて良かった、魔力総量。



【ステータス】

【名前】カイン・シュバルツ

【レベル】46

【祝福】バットエンド

    リタイア

    タイムアップ

【技能】中級武器知識

    中級魔法知識

    中級薬草知識

    中級錬金知識

【権能】神の眼

    レベルシステム

    レベルアップ特典

    成長強化プログラム《15歳まで》

【装備】魔力増加の杖

    攻撃力増加の剣

    移動速度上昇の靴

    魔法強化の指輪

    

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