第33話 職人の定年

どうもです。このエッセイは過去から現在のリアルなお話しを書いていますが、いかんせん自分の記憶だけで書いております。なので時系列がバラバラになる時があるのをご理解ください。

っとお断りから入りましたが、何故かと言いますと、タイトルの通り、私の職人ではなく、師匠である方はすでに定年退職をしてこの仕事はしておりません。今だにLINEで連絡は取り合っております。

人に教える立場になりふと師匠が言った言葉をまたまた思い出しました。

「この仕事は亡くなった人を運ぶだけじゃねーんだよ。亡くなった人の心を運ぶのが仕事なんだよ」

言われた当時は臭いこというなーと(笑)思っておりましたがジワジワと後からわかるものですね。正直運ぶだけでいーじゃんっと思っておりました。しかし最近はコロナが落ち着いてきたせいか助手席に喪主様などが同乗する機会が増えたせいか、お話しをしながら火葬場に向かうと【あー、やっぱり人間って心なんだよなぁー】っと考えさせられるのです。同乗する方は大概、故人様のお話をします。極まって話さない場合もありますが。過去の思い出や出来事を話すと、どこかで人間は心が大事だなと。葬儀って想いなんだよなあってしみじみ思うのです。


人は亡くなっても心はある。

心を運ぶ仕事。

人生の最後をおくる仕事。

当たり前だけど師匠の言葉を思い出しました。この仕事は優しさが必要です。

久々に仕事にすこーーし誇りを持ちました。


臭くなりましたが(笑)


ではまた。

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