第16話 失敗&その他

相変わらずの失敗の連続。そして毎日かかってくる師匠の電話。

とりあえず失敗からいきましょうか。


その日も出棺することになり、棺を納めてハッチを閉めて車を動かしました。

しばらく走ると 

「ピーッピーッ」

音がします。何の音かというと・・・半ドア警告。

おっかしーな閉めたよな?

誰も乗せていないので助手席が半ドアとかではありません。

運転席側?しっかりと閉まっている。

メーターを見ると

【ハッチゲート半ドア】

そうです、後ろのハッチが半ドアだったのです。

ええ?しっかり閉めたよな・・・


霊柩車は何台もあり種類もいろいろあります。

リアのハッチが電動?で閉まるタイプの車もあれば、従来のようにバーンっと閉めないとだめな車もあります。


しかし、出棺のときあまり大きな音でハッチをしめるわけにもいきません。

なのでしっかり閉まる&音を静かにするギリギリを攻めてハッチを閉めるのです。

半ドアでもリアのハッチがバーンと開いてしまうことはありません。

ハッチの重さで開きません。

振動のたんびに警告音とメーターの警告が気になります。

止まって閉めれば?普通のお車ならそうしますよね。

霊柩車は出棺後 後ろを閉めなおすのは失礼なのです。

霊柩車1台なら最悪確認してしまうかもですが。

まーあまり無い事例ですけどね。



師匠からの電話はこのころは毎日でした。

ポケットに携帯を入れていると、かかってきていないのにバイブが動くと思ってしまう。電話がいつかかってくるのかな?っというプレッシャー満点です。

何回も携帯を見る、着歴を見てしまう。

これにはKさんから師匠にも

「電話かけすぎじゃね?」

っと言いましたが師匠は

「電話が一番確実で伝わる」

んー、確かになんですけど頻度が・・・・


喉の違和感が継続するようになりました。

魚の骨が喉に刺さっているような感覚。

耳鳴りも頻発。後頭部も痛い。

このころは仕事に行きたくありませんでした。

「また電話か・・・」

「電話に出たくないな」

師匠は一生懸命に教えようとしているのは伝わるのです。

なのでパワハラなんて思ったことはありませんでした。

細かい所作でも慣れないのでミスってしまうことがありました。


妻に相談。

精神科行ってみる?

人生初めての精神科。まさか行くとは思いませんでした。


次 精神科です。

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