第12話 消えた
失敗は成功の基 と言いますよね。この仕事してそのとうりだと思いました。
なぜって?失敗すればするほど 余裕が生まれる。財産になる。
前回の奥まで押してないから 音がする件も次からはしっかりと確認するようになりました。しかしです・・しかし 次々と失敗が生まれますね。
今回は消えたです。
お話します。何事もなく出棺することになり道路を走りました。
乗用車が4台くらい?火葬場までの道って場所が場所だけに知らない人が多いですよね?なのでできる限り紙の地図をお渡しするようにしています。
最近ではカーナビとか携帯とかありますからね。
火葬場まで行けないってことはないと思います。
っでそれましたが、暫くは順調に引っ張って走ることができ
【ふー もう少しで到着だ】
っと安心しました。
サイドミラーだと4台ってなかなか見えにくいのです。
曲がり角やカーブで確認します。
速度も落ちていますし角度あれば見えますからね。
1台、2台、3台、よ・・・・4台目が来ない!!
EXILEではありません。
【おっかしいなーさっきまでいたような?】
火葬場は間もなく着いてしまう。どうすると思います?
待てる場所で待つです。
意外に普通かと思うでしょうが、これしかありません。
葬列を崩さずに火葬場へお連れするのがわたくしの仕事です。
いませんでした、では済まないです。
待てる場所で待つ・・・・
【やばい 火葬時間が迫る・・・】
火葬時間は絶対厳守です。
火葬場は予約で動いております。誰かが遅れると次の火葬も遅れることになります。
そして火葬の焼くところは、準備もあるのです。
なのでなおさら遅れるわけにはいきません。
火葬場にいる会社の人に電話します。
【1台消えました】
もうね、1台引っ張れなかったという気持ちで一杯です。
【はーーまた怒られるのか・・・】
このときはそう思いました。
『ああーー大丈夫ですよ、コンビニ寄ってくるって』
【ええ?】
本当にいるのです。出棺したあと勝手にコンビニやどこかにフラッといなくなる人。
事前に言ってくれれば済むのに。
火葬場って場所にもよりますが食事処やしっかりとした売店が無い場合が多いのです。なので先に買い物してしまおうーっ考えなのでしょうかね?
連絡取れればまだましです。御高齢の方などは携帯電話持ってないとか、電源いれてないとか・・・・。
しかしです。火葬場まで誰も途切れることなくお連れする。
これが使命なのです。俺のせいじゃないのに・・・って思うけど責任も感じます。
1台抜けた事を把握できてなかった。そこなんです。
こんな時は時間に余裕があるならば全て揃うまで待ってます。
時間ないときは仕方なく次に行きます。
制限速度も守り火葬時間に間に合わすようにしないといけないし・・・
ここが大変なんですよね。
ただ火葬場に行けばいいってもんじゃないんです。
お車の台数数えていましたが、たまに同じ車種、色の車が割り込みます。
もうわかりますよね?火葬場まで行かないからふっといなくなる。
台数たりねー。っていうパターンもあります。
難しいですよね。
次は失敗でなく 道との闘いです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます