11

 あいつは程なくして、街の人気者になった。容姿端麗で言葉遣いもよく、みんなに優しいあいつはそれはそれは人気だったが、男に手を出されることは無かった。うちの店に来る奴らはみんな、俺に「いい嫁を貰えてよかったな」と茶化してきた。俺は恥ずかしかったし、あいつに失礼なんじゃないかって思っていたがそんな度にあいつは照れくさそうにしていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る