初戦闘!☆

眩い光が収まると僕は硬い地面の上に膝を着いていた。


「くっ……頭がクラクラする………ここは?」


重たい頭を振りながら周囲を見渡した。

すると──


ゴオォォォォォォオオオオ!!!!!!


「なっ!?村が燃えている!」


僕は村の外れに転移したようだった。

少しの間、呆然としていたがすぐに我に返ると急いで生存者がいないか探した。


「誰かいないのか!!!?」


村に入るといたる所に殺された村人の死体が転がっていた。


「クソッ!遅かったのか!?」


大声で誰か居ないのか叫んだ。

すると村の中心の方から複数の人影が近付いてきた。


「なんだ?まだ生き残っているヤツがいたのか?」

「クハハハッ!馬鹿なヤツだ!大声で叫ぶから死ぬハメになるなんてな!」


やってきたヤツらは、蛮族と呼べるような山賊風の軽装鎧をきて、手には血の付いた剣を持っていた。


「…………キサマらがここの人達を?」


震える声で尋ねた。


「はっ!当たり前だろうが!何処の誰がやったて言うんだ?」

「ヒャハハハハ!!!恐怖で狂ったんじゃねぇ?」


襲撃者達は嘲るように嗤った。

そして僕は無言で神剣を構えた。


「おっ?やろうっていうのか?この人数を見てからケンカを売れよ!」


ざっと見渡して15人ほどいるようだ。


「どうしてこの村を襲った!」

「何言ってやがる?襲うのに理由がいるのかよ?」


奴らは僕の方がわかっていないと言う顔をして指をさした。


「そうか………」


僕は【理解】した。

そう、『理解できない』ヤツもいる事を【理解】した。


蒼く光る神剣を構えてヤツらに向かって駆け出した。


「ぶっ殺せ!!!!!」


向こうも人数に任せて襲ってきた。

蛮族達は剣で斬り掛かってくるが僕は遅く感じた。


「はっ!!!」


一太刀、そして斬り返しで二人を『両断』した。


「な、なにっ!?」


斬られるのではなく、両断された事に驚きの声が上がった。胴体を真っ二つにされ、地面に血溜まりが出来ていた。


「よくも仲間を!?死にやがれ!!!!」


後ろから斧を持った蛮族が襲い掛かるが──


「遅いっ!!!」


振り降ろしてきた斧を腕ごと斬り飛ばして首をハネた。そこからは一方的だった。剣を振るう度に蛮族が両断され死んでいった。


「お、お前は何者な──」


ザシュッッ!!!!!


言い切る前に最後の1人を真っ二つにした。

ハァハァと、息をあげて周囲を見渡すとあたり一面が血の海になっていた。


「これを僕が……………」


吐き気がしたが無理矢理飲み込むと、他に生き残りがいないのか中央の方へ進んだ。


まだ仲間がいないとも限らないので叫ぶのは止めた。


中央の広間が見えてくると先程より多くの蛮族が集まっているのが見えた。

慌てて物影に隠れるとヤツらの様子を見守った。


すると村で略奪した物を集めているようだった。レグルスは注意深く見守りながら状況判断をした。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る