十年間片思いしていた幼馴染に告白したら「アンタを男として見たことなんか一度も無いから無理!!」と振られた俺が、昔イジメから助けた美少女にアプローチを受けてる。
第四話 ~体育祭の実行委員をやることになりました~
第四話 ~体育祭の実行委員をやることになりました~
第四話
「それでは、LHRを始めます!!」
六時間目。LHRの時間になった。
今日のLHRでは体育祭の実行委員を選出することになっている。そして、その流れで体育祭の参加種目を決める感じだ。
「永久さん。もし良かったら体育祭の実行委員をやらないか?」
「え……どうしてですか?」
首を傾げる永久さんに、俺は言う。
「生徒会をしているとはいえ、何もクラスで委員をして無いのは流石に少し申し訳ないと思ってね。こういう所で貢献しておこうと思ってるんだ。それで、良かったら永久さんも。と思ってね」
「はい。それでしたらお供します。それに、同じ委員になれば放課後も一緒に居られます!!」
そう。俺の中ではその下心もあったりする。
「良かった。じゃあ、二人で立候補しようか」
体育祭の実行委員は男子二名の女子二名。
定員オーバーってのは無いと思うんだよな。
そう思っていると、桐崎さんが
「それでは今日のLHRでは体育祭の実行委員を選出します!!まずは希望者を募ります。希望者は挙手をお願いします!!」
と言ったので、俺と永久さんが手を挙げる。
すると、桐崎さんが笑いながら
「体育祭の実行委員はイチャイチャの場所じゃないからね?」
と釘を刺してきた。
「あはは。真面目にやるから平気だよ」
「そうですね。公私混同はしないと約束します」
なんて話していると、
「私も立候補させてもらおうかしら?」
「……凛音」
「……南野さん」
凛音が手を挙げて実行委員に立候補していた。
「男子二名の女子二名が定員のはずよね。私が立候補しても問題ないはずよ?」
「そ、そうだね。うん。じゃあ女子の二人目は南野さんでよろしくお願いします!!」
「ふん。あの二人が真面目にやるように見張っていてあげるわ」
なんて言って、こっちを睨んでいた。
「じゃあ、男子の二人目は俺がやるよ」
「……流。良いのか?」
二人目に立候補したのは流だった。
「大丈夫だよ。学級委員の仕事は桐崎さんが主体的にしてくれているから、比較的俺の方には時間があるんだ。それに、体育祭の実行委員になれば、人と話す機会も増える」
少しは内気な性格を治したい。そう思っているんだよね。
「わかった。よろしくな、流!!」
「うん。頑張るよ」
「じゃあ男子の二人目は星くんで!!よろしくお願いします!!」
『体育祭実行委員』
・桜井 霧都
・星 流
・北島 永久
・南野 凛音
黒板に流の綺麗な文字でそう書かれた。
「それではこちらの四人で賛成の方は拍手をお願いします!!」
パチパチパチ!!!!
クラスから拍手が起きた。
ふぅ……とりあえずは良かったかな。
俺は安堵の息を吐いた。
「それでは続きまして、体育祭の参加種目を決めていきたいと思います!!」
「個人種目と団体種目と全員参加の種目があります。一人の生徒が全てに出る。というのは認められていませんが、各一種類ずつなら認められてます。個人種目の100m走と団体種目の男女混合リレーと全員参加綱引き。みたいな参加は可能です」
ふむふむ。一人のエースが活躍し過ぎないための配慮だよな。
「うちのクラスには運動のスペシャリストの桜井くんが居ますので、彼にはフル参加でお願いします!!」
「えぇ!!??」
う、運動のスペシャリスト!?
「桜井は生徒会室の窓ガラスを叩き割るくらいの運動能力があるからな!!」
「わ、鷲宮!?」
ソフトボールでの一件を、笑いながら言う鷲宮。
「桜井くんには100m走と男女混合リレーと綱引きで活躍してもらいます!!良いよね?」
「は、はい」
拒否権の無い、桐崎さんの笑顔の圧に負けて、俺はそれを了承した。
「武藤先輩も同じ感じだからさ。宿命みたいなものだと思ってよ」
「あはは。勉強で足引っ張る分。ここで活躍することにするよ」
こうして、体育祭の参加種目が決められて言った。
ちなみに、凛音も同じように50m走と男女混合リレーと綱引きに参加する。
永久さんは借り物競争と綱引きだ。
聞いた話によると、借り物競争では毎年なにか珍事が起きるらしい。
去年はなんかとんでもないことが起きたらしいけど、今年も何かが起きそうだ……
桐崎さんは男女混合の二人三脚に流と参加するみたいだ。
学級委員のコンビで頑張るよ!!と言っていた。
そして、鷲宮が大縄跳びに立候補していた。
後で聞いた話だけど、
「女子の揺れるおっぱいが間近で見れるんだぞ!?男ならやるだろ!!」
と言っていた。
うん。お前のそう言うところ。俺は嫌いじゃないぞ。
そして、主要の参加種目が決まったところでLHRの終了を告げるチャイムが鳴った。
「はい。皆さん、協力ありがとうございます!!おかげでスムーズに種目を決めることが出来ました!!」
桐崎さんはそう言うと皆に頭を下げた。
「それでは、学年優勝目指して頑張りましょう!!」
おーー!!!!
クラスメイトが一致団結して声を上げた。
ほんと、良いクラスだな。俺はそう思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます