第7話 感激

パーシヴァル様は神話から出てきたような白いドレープたっぷりの衣装に、編み上げサンダルのおみ足が素敵だ。


 一番前なので、全体は見えにくいが、推しを追うには最高だ。その長い睫毛まで綺麗に見える。


 睫毛も金色なのね。キラキラしてて綺麗。



 士官学校なだけあって躍動感溢れる戦闘シーンの迫力がすごい!太刀を振るうパーシヴァル様、素敵すぎです。



 漫画では、莫大な魔力に加え、知略と度胸で荒波をくぐり抜けていくタイプだった。時には奇想天外な作戦で敵の度肝を抜いたり。それはハラハラして面白かったんだけど。


 剣を自ら持って戦うシーンはなかったから…。


めっちゃ格好いいー。


 鍛え上げられた筋肉が剣を振るう度に躍動する。


衣装が薄手で表面積が少ないから、よく見える。衣装係よ、なかなか良い仕事をするではないか、誉めて遣わす。



 前世でアニメを見れていてもこんなに素敵なシーンは見れなかったに違いない。


 バタバタと敵を切り結び、パーシヴァル様とジャンは魔物を駆逐し、神の守る我が国を創造した。


 国家創造の神話よね。このふたりが王家の祖先なのかー。



 ん?ふたりとも男神だけど…。



 いや、深く考えるのはよそう。


前世の仏像も、綺麗な女の人、いや、髭生えてる、って混乱したことあったよな。



 うん。神話の世界は不思議だ。



 パーシヴァル様に集中しよう。ジャンと手を取り合い素晴らしい国を創るのだと誓いあい。幕が降りた。


 


 格好いいー。ジャンもかなり見ごたえのあるイケメンだから二人並んだ時の対比がヤバい。キラキラの金のパーシヴァル様を引き立てる黒髪のジャン。



 心のスクショがヤバい。カメラが欲しい。


誰か、私にカメラをー。



 そうだわ!チケットのお礼を兼ねて楽屋挨拶に赴くのよ!


 家族席からなら、挨拶に行けるって聞いたから朝から張り切って大量のサンドイッチを作ったのよ、コックが…。


 男は胃袋を掴め作戦よ!



 バスケットを持ち上げミランダに声をかけると、珍しく抵抗せずニコニコとついてきた。


 よしよし。洗脳は確実に成功したようだ。


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