第49話 崖と海
断崖、海水は真っ白に濁り、岩肌と草木の緑とのコントラストは美しい。
幻想的でさえある。
青い海はいつか戻ってくるのだろうか。それは誰にもわからない。
手を差し伸べるのは獣騎士と呼ばれる二人の青年。
金髪の乙女は手を伸ばす。
しっかりと強く手をつなぎ、女は引き揚げられる。
女の身体は大地を離れ、宙を舞う。
着地すると崖の頂点。
風が強い。
視野に飛び込んでくるのは360度のパノラマ。
見渡す限り白く泡立つ海。
離れていた三人の影はやがて一つになる。
影はそろって顔を上げた。
心も目線と同じ。上に、さらに上に、上空を目指す。
英雄の物語は終わらない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます