魔力で世界が満ちたとして
山本50pct
0章
0.0 プロローグ
人類は、自身らの営みに疑問を持った。
資源を消費して、時を重ねて、世界を汚して
それの何が良いのだろうと
そして、世界は人類そのものの進歩、進化を求めた
資源の節約と無駄な技術的な進歩を抑えるため、一部の研究は禁止された。
娯楽も便利も、もう十分だった
月に代表される、宇宙開発も人類の脆弱性を突きつけられるだけだった。
数十年、数百年と人類は進歩の足を止めた
進化を待って――
――2250年
突如として未知のエネルギーが発生、発見された。
そして、世界中に満ちた。
メディアはそのエネルギーを、魔力と呼び始めた。
その3日後、
ステータスと呼ばれる技術が公開された。
各国の協力によって緊急で開発されたと発表された。
同時にスキルと称号と呼ばれる技術が発見され、発表された。
ステータスという技術によって初めて可視化されたので、それがいつ開発されたのかは分からないらしいが魔力が原因であるというのは明白だった。
そして、ステータスが発表されたのはこの2つの技術が原因だというのは明白だった。
メディアやSNSは四六時中この話題で盛り上がっていた。
メディアが使用した魔力という呼び方のせいで魔法を使おうとした人もいたらしいだとか、
強くなったと勘違いして喧嘩をふっかけたサラリーマンがいただとか、
スキルや称号は欄が存在するだけだから国が見栄を貼ってるんだとか、
スキルを手に入れたのだとか、
俺の時代が来たのだとか、
しかし大多数の人はこれらの技術による健康被害の有無や未だ正体の分からない魔力の解明を騒いだ。
ステータスが発表されてから4日後、
つまり魔力が発見されてから一週間後
化け物が発生した。
発生させた組織は魔力という呼称に合わせて、その化け物を魔物と呼んだ。
『諸君。我々人類は新たなステージに踏み出す機会を得た。苦節200年やっと叶った。』
『進化の時だ。』
『共に足掻き、藻掻こうではないか』
『全ては人類の繁栄のために』
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