第2巻 第7章 (怠惰は駄目)(羊と犬の例え話)

VII

第2巻 第7章 (怠惰は駄目)(羊と犬の例え話)



He had two ways of dealing with the difficulties of his friends:

ソクラテスには、友人達の困難に対処する2つの方法が有りました。

where ignorance was the cause, he tried to meet the trouble by a dose of common sense;

無知が原因である場合は、良識という薬によって、ソクラテスは、その(友人達の)困難に対処しようと試みました。

or where want and poverty were to blame, by lessoning them that they should assist one another according to their ability;

また、貧困が原因である場合は、「自分の力に応じて、相互に助け合うべきである」と教える事によって(、ソクラテスは、友人達の困難に対処しようと試みました)。

and here I may mention certain incidents which occurred within my own knowledge.

そして、ここで、私クセノフォンは、私が知っている、実際に起こった、いくつかの出来事を話しても良いだろう。

How, for instance, he chanced upon Aristarchus wearing the look of one who suffered from a fit of the "sullens," and thus accosted him.

例えば、ソクラテスは、「不機嫌」という気まぐれをわずらっている様子をしているアリスタルコスを偶然、見かけて、次のように、声をかけた。

Soc.

次のようにソクラテスは話した。

You seem to have some trouble on your mind, Aristarchus;

「心に何らかの苦悩を抱えているようですね、アリスタルコスよ」

if so, you should share it with your friends.

「もし、そうなら、その苦悩を友人と共有するべきです」

Perhaps together we might lighten the weight of it a little.

「多分、共有すれば、その苦悩の重さを軽くできるかもしれません」

Aristarchus answered:

次のようにアリスタルコスは答えた。

Yes, Socrates, I am in sore straits indeed.

「ええ、ソクラテスよ、私アリスタルコスは本当に深刻な苦境にいるのです」

Ever since the party strife declared itself in the city, what with the rush of people to Piraeus, and the wholesale banishments, I have been fairly at the mercy of my poor deserted female relatives.

「都市アテナイで党派抗争が宣言され、港湾都市ペイライエウスへ人々が殺到し、大規模な国外追放が起こってからずっと、私アリスタルコスは、捨てられてしまった貧しい女性の血縁者達の、かなり言いなりに成ってしまっているのです」

Sisters, nieces, cousins, they have all come flocking to me for protection.

「姉達や妹達、姪達、従姉妹達が皆、保護を求めて、私アリスタルコスへ群がって来ました」

I have fourteen free-born souls, I tell you, under my single roof, and how are we to live?

「本当に、私アリスタルコスには一つ屋根の下に14人の自由民がいて、どう生きれば良いのか?」

We can get nothing out of the soil--

「土地から(利益を)得る事はできません」

that is in the hands of the enemy;

「土地は敵の(党派の)手中に有るのです」

nothing from my house property,

「(賃貸用の)家を所有していても(貸し賃を)得る事はできません」

for there is scarcely a living soul left in the city;

「なぜなら、アテナイ市内に残って暮らしている人はほとんどいないからです」

my furniture?

「家具?」

no one will buy it;

「買ってくれる人がいません」

money?

「金銭(をとりあえず借りる)?」

there is none to be borrowed--

「借りる事ができる相手がいません」

you would have a better chance to find it by looking for it on the road than to borrow it from a banker.

「あなたソクラテスでも、銀行、両替商から金銭を借りるよりも、路上で金銭を探して見つけるほうが可能性が良いだろう(ほどの国難なのです)」

Yes, Socrates, to stand by and see one's relatives die of hunger is hard indeed, and yet to feed so many at such a pinch impossible.

「ええ、ソクラテスよ、何もしないで傍観して、血縁者達が餓死するのを目にするのは、実に、辛いですが、とても多数の人達を養うのは、こんな苦難では、不可能なのです」

After he listened to the story, Socrates asked:

ソクラテスは、この話を聴いた後で、次のように、尋ねました。

How comes it that Ceramon, with so many mouths to feed, not only contrives to furnish himself and them with the necessaries of life, but to realise a handsome surplus,

「ケラモンは、養う必要が有る、とても多数の人達と共にいても、生活必需品を自分と、とても多数の人達に、どうにかして、もたらすだけではなく、かなりの金銭をどうにかして残せています」

whilst you being in like plight are afraid you will one and all perish of starvation for want of the necessaries of life?

「一方、あなたアリスタルコスは、(ケラモンと)同様の苦境にいて、『生活必需品の不足で、皆、餓死するだろう』と心配しているのですか?」

Ar.

次のようにアリスタルコスは話した。

Why, bless your soul, do you not see he has only slaves and I have free-born souls to feed?

「神よ! ケラモンには奴隷しかいないが、私アリスタルコスには養う必要が有る自由民がいるのをあなたソクラテスは、なぜ理解してくれないのですか?」

Soc.

次のようにソクラテスは話した。

And which should you say were the better human beings, the free-born members of your household or Ceramon's slaves?

「では、あなたアリスタルコスは、アリスタルコスの家の者である自由民達と、ケラモンの奴隷達の、どちらが、『より上位の人である』と、言うでしょうか?」

Ar.

次のようにアリスタルコスは話した。

The free souls under my roof without a doubt.

「疑問の余地無く、私アリスタルコスの家の一つ屋根の下にいる自由民達です」

Soc.

次のようにソクラテスは話した。

Is it not a shame, then, that he with his baser folk to back him should be in easy circumstances, while you and your far superior household are in difficulties?

「では、ケラモンは、ケラモンを支えてくれる下位の人達と共に、何不自由無い生活をしているはずであるが、あなたアリスタルコスと、上位であるアリスタルコスの家の者達が、苦境にいるのは、恥ずかしくないですか?」

Ar.

次のようにアリスタルコスは話した。

To be sure it is, when he has only a set of handicraftsmen to feed, and I my liberally-educated household.

「確かに、そうですね。ケラモンには養う必要が有る一群の手工業者しかいないのに、私アリスタルコスと、私の家の者は、(奴隷ではなく)自由で、高い教養が有ります」

Soc.

次のようにソクラテスは話した。

What is a handicraftsman?

「手工業者とは、どのような者でしょうか?」

Does not the term apply to all who can make any sort of useful product or commodity?

「『手工業者』という名前は、全ての種類の役に立つ商品を作る事ができる人の全てに当てはまりませんか?」

Ar.

次のようにアリスタルコスは話した。

Certainly.

「確かに」

Soc.

次のようにソクラテスは話した。

Barley meal is a useful product, is it not?

「大麦の粗引き粉は、役に立つ商品です。そうではありませんか?」

Ar.

次のようにアリスタルコスは話した。

Pre-eminently so.

「抜群に、そうです」

Soc.

次のようにソクラテスは話した。

And loaves of bread?

「また、パンも(役に立つ商品)ですね?」

Ar.

次のようにアリスタルコスは話した。

No less.

「劣らず、そうです」

Soc.

次のようにソクラテスは話した。

Well, and what do you say to cloaks for men and for women--tunics, mantles, vests?

「ええ、では、男性用や女性用のマント、上着、肌着は、どう思いますか?」

Ar.

次のようにアリスタルコスは話した。

Yes, they are all highly useful commodities.

「ええ、マント、上着、肌着は、大いに役に立つ商品です」

Soc.

次のようにソクラテスは話した。

Then your household do not know how to make any of these?

「では、あなたアリスタルコスの家の者は、これらの商品の全ての作り方を知らないのでしょうか?」

Ar.

次のようにアリスタルコスは話した。

On the contrary, I believe they can make them all.

「逆に、私アリスタルコスは、『私の家の者達は、これらの商品の全てを作る事ができる』と思います」

Soc.

次のようにソクラテスは話した。

Then you are not aware that by means of the manufacture of one of these alone-- his barley meal store-- Nausicydes not only maintains himself and his domestics, but many pigs and cattle besides, and realises such large profits that he frequently contributes to the state benevolences;

「では、これらの商品のうち1つだけである、大麦の粗引き粉の店によって、ナウシキュデスは、自身と召使い達を養っているだけではなく、さらに多数の豚と牛を養い、頻繁に慈善行為で国に寄付するほど大きな利益を出しているのを、あなたアリスタルコスは知らないのですね」

while there is Cyrebus, again, who, out of a bread factory, more than maintains the whole of his establishment, and lives in the lap of luxury;

「一方、パン工場によって、家の全ての人を養えるよりも多くの利益を出して、何不自由無く暮らしている、キュレボスという人もいます」

and Demeas of Collytus gets a livelihood out of a cloak business,

「また、コリュトスのデメアスは、マントの商売によって、生計を立てています」

and Menon as a mantua-maker,

「また、メノンは、上着屋として、生計を立てています」

and so, again, more than half the Megarians by the making of vests.

「そして、また、メガラ人の大半は、肌着を作って、生計を立てています」

Ar.

次のようにアリスタルコスは話した。

Bless me, yes!

「神よ! ええ! (知っています!)」

They have got a set of barbarian fellows, whom they purchase and keep, to manufacture by forced labour whatever takes their fancy.

「メガラ人は、働く事を強制してメガラ人が気に入っている物を何でも作らせるために、一群の外国人を購入して雇いました」

My kinswomen, I need not tell you, are free-born ladies.

「(しかし、)言うまでも無いが、私アリスタルコスの女性の血縁者達は、自由民なのです」

Soc.

次のようにソクラテスは話した。

Then, on the ground that they are free-born and your kinswomen, you think that they ought to do nothing but eat and sleep?

「では、『あなたアリスタルコスの家の者である女性達は自由民で血縁者である』という理由で、『あなたアリスタルコスの女性の血縁者達は、食べて寝る以外の事をするべきではない』と思うのですか?」

Or is it your opinion that people who live in this way-- I speak of free-born people in general-- lead happier lives, and are more to be congratulated, than those who give their time and attention to such useful arts of life as they are skilled in?

「または、『時間と関心を生活の役に立つ熟達しているわざに払う人達よりも、私ソクラテスは一般的な自由民について話しますが、食べて寝るだけして生きる(一般的な自由民の)人々は、より幸せに生きて、(神から、)より多くほめられるべきである』というのが、あなたアリスタルコスの意見なのでしょうか?」

Is this what you see in the world, that for the purpose of learning what it is well to know, and of recollecting the lessons taught, or with a view to health and strength of body, or for the sake of acquiring and preserving all that gives life its charm, idleness and inattention are found to be helpful, whilst work and study are simply a dead loss?

「この世界で、あなたアリスタルコスが理解(、誤解)したのは、『十分に知るべき事を学ぶために、そして、教わった知恵を思い出すために、または、肉体の健康と強さのために、または、人生の魅力を人生にもたらす全てのものを獲得して保持するために、怠惰は役に立つが、労苦と学習は全く役に立たない』という事なのでしょうか?」

Pray, when those relatives of yours were taught what you tell me they know, did they learn it as barren information which they would never turn to practical account, or, on the contrary, as something with which they were to be seriously concerned some day, and from which they were to reap advantage?

「あなたアリスタルコスは私ソクラテスに『アリスタルコスの女性の血縁者達は、商品の作り方を知っている』と言いましたが、商品の作り方をアリスタルコスの女性の血縁者達が教わった時、アリスタルコスの女性の血縁者達は、商品の作り方を、現実の利益に変える事ができない、無益な情報として学んだのでしょうか? または、正反対に、商品の作り方について、いつか真剣に扱うつもりである何物かとして、また、それから利益を獲得する何物かとして、学んだのでしょうか?」

Do human beings in general attain to well-tempered manhood by a course of idling, or by carefully attending to what will be of use?

「一般的に、人は、怠惰という方針によって、善い気質の人に到達しますか? それとも、人は、役に立つだろう物事に用心深く関心を向ける事によって、善い気質の人に到達しますか?」

Which will help a man the more to grow in justice and uprightness, to be up and doing, or to sit with folded hands revolving the ways and means of existence?

「立って行動する事か、生存する手段に思いを巡らして腕を組んで何もしないで傍観して座る事の、どちらが、より多く、人が正義と正直において成長するのを助けるであろうか?」

As things now stand, if I am not mistaken, there is no love lost between you.

「現状のままでは、私ソクラテスが間違っていなければ、あなた達、アリスタルコスと、アリスタルコスの女性の血縁者達の間で愛情、思いやりが失われて無く成るだろう」

You cannot help feeling that they are costly to you, and they must see that you find them a burthen?

「あなたアリスタルコスは『女性の血縁者達が重荷である』と感じずにはいられなく成ってしまいますし、そして、アリスタルコスの女性の血縁者達は『アリスタルコスは女性の血縁者達を重荷であると感じている』と理解してしまうに違いありません」

(*Version A: )This is a perilous state of affairs, in which hatred and bitterness have every prospect of increasing, whilst the pre-existing bond of affection is likely to be snapped.(*Version B: This is a perilous state of affairs, in which hatred and bitterness have every prospect of increasing, whilst the original stock of kindliness will be used up.)

「諸々の状況のうち、これは危険な状況であり、この状況では、(双方共に他方への)憎悪と反感を増してしまう可能性が十分に有りますし、(双方共に)愛の既存の絆を断ち切ってしまう可能性が有ります」(「諸々の状況のうち、これは危険な状況であり、この状況では、双方共に他方への憎悪と反感を増してしまう可能性が十分に有りますし、最初の思いやりの蓄えを使い尽くしてしまう羽目に成るだろう」※別の版)

But now, if only you allow them free scope for their energies, when you come to see how useful they can be, you will grow quite fond of them, and they, when they perceive that they can please you, will cling to their benefactor warmly.

「しかし、あなたアリスタルコスが女性の血縁者達の力のはけ口を与えるだけさえすれば、そうすれば、あなたは女性の血縁者達が、どんなに役に立つ事ができるか理解するし、あなたは女性の血縁者達が完全に好ましいと思うように成るだろうし、そして、女性の血縁者達は『女性の血縁者達はアリスタルコスを喜ばせる事ができる』と理解すると、恩人であるアリスタルコスを熱烈に抱きしめるだろう」

Thus, with the memory of former kindnesses made sweeter, you will increase the grace which flows from kindnesses tenfold;

「このようにすれば、以前からの思いやりの記憶は、より甘美に成るし、あなたアリスタルコスは、思いやりから湧き出す恩恵を桁違いに増やせるだろう」

you will in consequence be knit in closer bonds of love and domesticity.

「結果、あなた達、アリスタルコスと、アリスタルコスの女性の血縁者達は、より親密で家庭的な愛の絆で結ばれるだろう」

If, indeed, they were called upon to do any shameful work, let them choose death rather than that;

「実に、アリスタルコスの女性の血縁者達は、もし(売春といった)全ての恥ずべき仕事をするように求められたら、(売春といった)恥ずべき仕事をするよりも、むしろ死を選ぶようにさせなさい」

but now they know, it would seem, the very arts and accomplishments which are regarded as the loveliest and the most suitable for women;

「しかし、アリスタルコスの女性の血縁者達は、『女性にとって、最も愛されるし、最も適している』と見なされる真の技術と知識を知っている、ように思われます」

and the things which we know, any of us, are just those which we can best perform, that is to say, with ease and expedition;

「言ってみれば、誰でも、我々、人は、知っている事を、実際、簡単に速く最も善く十分に成し遂げる事ができる」

(*Version A: )it is a joy to do them, and the result is beautiful.(*Version B: it is a joy to do them, and the result is with ease, rapidity, pleasure and effect.)

「喜んで行える事は、美しい結果をもたらす」(「喜んで行える事は、結果を簡単に速く喜ばしく効果的にもたらす」※別の版)

Do not hesitate, then, to initiate your friends in what will bring advantage to them and you alike;

「そのため、あなたアリスタルコスと、アリスタルコスの女性の血縁者達に同様に利益をもたらすであろう事を、アリスタルコスの女性の血縁者達に教える事をためらうなかれ」

probably they will gladly respond to your summons.

「十中八九、アリスタルコスの女性の血縁者達は、あなたアリスタルコスの求めに、喜んで応じてくれるだろう」

Well, upon my word (Aristarchus answered), I like so well what you say, Socrates, that

(次のようにアリスタルコスは答えた。)「ええ、(神に)誓って、私アリスタルコスは、あなたの、その話をとても気に入りました、ソクラテスよ」

though hitherto I have not been disposed to borrow, knowing that when I had spent what I got I should not be in a condition to repay,

「私アリスタルコスは、『(借りて)得た金銭を使い果たしたら、(金銭を借りても)返す事ができる(経済)状況ではないだろう』と分かっていたので、(金銭を)借りる気は今まで無かったのです。しかし、」

I think I can now bring myself to do so in order to raise a fund for these works.

「今、私アリスタルコスは、(女性の血縁者達の)仕事用の資金を募るために、金銭を借りる気に成りました」



Thereupon a capital was provided;

その後すぐに、(アリスタルコスは、アリスタルコスの女性の血縁者達の仕事用の)資金を用意しました。

wools were purchased;

(そして、アリスタルコスは、アリスタルコスの女性の血縁者達の仕事用の)羊毛を買いました。

the good man's relatives set to work,

善良な人アリスタルコスの女性の血縁者達は働き始めました。

and even whilst they breakfasted they worked, and on and on till work was ended and they supped.

そして、アリスタルコスの女性の血縁者達は、朝食ですら食べながら働き、(その日の)仕事が終わり切るまで延々と働いて、そうしてから、夕食を食べました。

Smiles took the place of frowns;

皆、笑顔が、不機嫌な顔に取って代わりました。(皆、不機嫌な顔から笑顔へ変わりました。)

they no longer looked askance with suspicion, but full into each other's eyes with happiness.

アリスタルコスの女性の血縁者達は、(アリスタルコスを)もはや疑いの目で見る事は無く、双方の目は幸せで満ちました。

They loved their kinsman for his kindness to them.

アリスタルコスの女性の血縁者達は、アリスタルコスが思いやってくれるので、アリスタルコスを敬愛するように成りました。

He became attached to them as helpmates;

アリスタルコスは、女性の血縁者達に協力者としての愛情を感じるように成りました。



and the end of it all was, he came to Socrates and told him with delight how matters fared;

そして、ついに、アリスタルコスは、ソクラテスの所へ来て、大喜びで、どのように物事が(上手く)運んだか話した。

"and now," he added, "they tax me with being the only drone in the house, who sit and eat the bread of idleness."

次のようにアリスタルコスは言い加えました。「今では、女性の血縁者達は、『アリスタルコスは、家の中で唯一の怠け者で、座ってパンを得るために何もしていないのにパンを食べている』と私アリスタルコスを非難してくるんですよ」

To which Socrates:

次のように、ソクラテスは、アリスタルコスの話に応えた。

Why do not you tell them the fable of the dog?

「犬の例え話を女性の血縁者達に教えては、どうですか?」



Once on a time, so goes the story, when beasts could speak, the sheep said to her master,

昔々、伝説によると、動物達が(人と)話す事ができた時代に、次のように、ある羊が主人に話した。

"

What a marvel is this, master, that to us, your own sheep, who provide you with fleeces and lambs and cheese, you give nothing, save only what we may nibble off earth's bosom;

我々、あなたが所有している羊、あなたに羊毛と子羊とチーズを与える羊に、あなたは、羊が大地の表面からかじり取る草しか与えてくれないのは、何とも驚くべき事です、主人よ。

but with this dog of yours, who provides you with nothing of the sort, you share the very meat out of your mouth.

しかし、こちらの、あなたの犬は、あなたに何も決して与えないが、あなたは、あなたが食べる分から(人の)食べ物を分けてあげます。

"

When the dog heard these words, he answered promptly,

その犬は、羊の、これらの言葉を聞いて、すぐに、次のように、答えました。

"

Ay, in good sooth, for is it not I who keep you safe and sound, you sheep, so that you are not stolen by man nor harried by wolves;

ああっ、本当に、あなた達、羊を安全に健全に守っているのは、私、犬ではないか? あなた達、羊よ。私、犬が守っている、そのために、あなた達、羊は、盗人に盗まれもしないし、狼達に攻撃されもしないのである。

since, if I did not keep watch over you, you would not be able so much as to graze afield, fearing to be destroyed.

なぜなら、もし私、犬が、あなた達、羊を警備しなければ、あなた達、羊は、殺される事を恐れて、野原で草を食べる事すらできなく成るだろう。

"

And so, says the tale, the sheep had to admit that the dog was rightly preferred to themselves in honour.

「そうして、その羊は、(犬に)敬意を表して、羊よりも、犬に優先権を当然、与える事を認めなければならなく成った」と、この例え話では言われている。



And so do you tell your flock yonder that like the dog in the fable you are their guardian and overseer, and it is thanks to you that they are protected from evil and evildoers, so that they work their work and live their lives in blissful security.

「そのため、あなたアリスタルコスは、『例え話の犬のように、アリスタルコスは、女性の血縁者達の守護者であり監督者で、アリスタルコスのおかげで、女性の血縁者達は、悪事、悪事を行う者どもから守られているし、アリスタルコスに守られている、そのために、幸せに安全に、女性の血縁者達は働けるし、生きられるのである』と、かの羊の群れ(に例える事ができる、女性の血縁者達)に話しなさい」(羊毛製品を作るアリスタルコスの女性の血縁者達を羊に例えている。)

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