第4話 2022年10月23日23:25(2)

SNSで頻繁に自分の死を語ってしまう悪癖があったが友人に死にたいと口に出したことはなかった。同じように鬱で苦しんでいた友人にお互いのことを話しつらかった、頑張った、等の話をしたことはあったがお互い死にたいという話はしたことがなかった。


母に会話の中で死にたいと吐露してしまうことが増えた。死にたいというより、諸々の理由から死にたくなる、生きていたくないといったニュアンスの発言をしてしまう。


それは私が未婚だから、転職回数が多いから、職場がしょぼいから、給料が潤沢でないから、それに比べて自分の親族は立派な稼ぎと職を連ね、私の劣等感を煽るのだ。私が勝手に劣等感を抱え勝手に落ち込んでいるだけなのだが。

母は私に死にたいなど言うなと言う。それはそうだ。しかし私も吐露せざるを得ないほど、生に執着を持てないのも確かなのだ。


子がいない、パートナーがいない、キャリアがない、給料が潤沢でない。生き続ける理由がどこにあるのか?生にしがみつき、高い税金を払い見返りのない日本を生き続ける必要性、意味、とは?そこまで頑張らなくてはいけないのか?執着を持てない、この世の中、自分の人生に。


2022年10月23日23:25

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