　コッコは新幹線に乗り込むところまでついてきてくれた。

「案外落ち込んでないね」

「うん、超スッキリした」

　背の低いコッコは私を下から覗き込み「ならよかった」と微笑んだ。

「ありがとうね、馬鹿みたいに同じこと繰り返しちゃった」

「いいってことよ！　でももう大丈夫でしょ？」

　自分が乗る新幹線がホームにやってくる。

「うん、もう大丈夫」

　コッコはニコリと笑って手を振った。並ぶ列が前に動き出すので、合わせて最後尾の私もノロノロと進む。

「また昔みたいに実家に遊びに来てよね」

　新幹線に乗り込む直前にかけた言葉に、コッコは親指を立ててウインクした。

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