第6話

「群(むれ)さん。どうやって、500万もの

借金を完済したんですか」

音無が知り合いの群にバーでたずねた。

「心のほんの一部を化け物に売りました」

群がアタマを抱えた。

「心を」

音無がそうつぶやいた。

「どうしましょう!音無さん、

わたしは東京を化け物に売り渡して

しまったんです。取り返しの

つかないことをしてしまった」

「大丈夫ですよ。群さん。心蘇生変換術を

使いましょう」

「心蘇生変換術」

「そうです。それでOKです」

音無がニッコリと笑った。

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