①DARKNESS HERO
烏丸英
プロット
◯参考作品(あればで構いません)
『TIGER&BUNNY』『バットマン』『ゴーストライダー』『僕のヒーローアカデミア』
◯世界観(ファンタジーなら詳細に、ラブコメはSF要素等を強く取り入れないならサラッとでもOK)
【
異能者たちの行く末は、能力を役立てて人類に貢献する者と自らの私利私欲のために力を振るう犯罪者とに二分されていた。
既存の組織では特殊な能力を持つ異能犯罪者たちへの対処が難しいと判断した各国の政府は、【NEO-S】による犯罪を同じ【NEO-S】の手で取り締まることを提案。
その草案を元にヒーローと呼ばれる存在が誕生し、彼らは人々の平和と安全を守る正義の味方として多くの尊敬を集めている。
しかし、人々の中にはそんな彼らの犯罪者たちへの対応に不満を抱く者も存在していた。
その理由は、ヒーローに課せられた不殺の命令……どんな犯罪者であろうと、許可なくして殺害してはならないという枷が原因だ。
どれだけ凶悪な犯罪に手を染めた者であろうと、無数の命を奪った人間であろうと、ヒーローは彼らを殺すことは許されない。
それどころか必要以上の暴力も禁じられており、犯罪者が降伏した場合は何もせずに身柄を拘束しなければならないとされている。
そうして逮捕された犯罪者たちがその罪に見合っていない軽い刑罰を科せられる度に、人々の間からは不平不満や怨嗟の声が湧き上がるようになっていた。
そんな中出現した謎の【NEO-S】によって、世界はすさまじい衝撃に襲われることとなる。
その【NEO-S】は、犯罪者を一方的に叩きのめすと降伏宣言も無視してその命を奪ってみせた。
ヒーローとしてのルールを完全に無視したその行動に誰もが言葉を失う中、彼は瞬く間に姿を消し……また別の事件現場に姿を現すと、同じことを繰り返していく。
情けも慈悲も容赦もなく、罪を犯した者を自らの手で処刑していく黒の【NEO-S】は、いつしか『オニキス』という名を与えられると共に人々からダークヒーローとして認知されるようになった。
人々の中には彼こそが真のヒーローであると声高に主張する者もいれば、ただ治安を乱すだけの人殺しであると断ずる者もいる。
だが、オニキスはそんな自分への評価など気にしない。彼がすべきことはただ一つ、罪を犯した者をその手で裁くこと。
罪なき者の悲しみと苦しみの声を聞き、彼は今日も断罪という名の使命を果たす。
・NEO-S
ある日、世界の突如として出現した特殊能力を持つ人間の総称。新しい=NEO+複数形でNEO-S。
火や風を操るといった強力なものから、変身能力のような実用的な力もあるが、中には起きようと思っている限り眠らないで済むというような地味なものまで存在しており、能力の幅は非常に広い。
また、非常に珍しい事例ではあるが一人の人間が二つ以上の能力を持つ場合もあるようだが、その場合は片方(あるいは両方)の能力が相当に弱いか、重大なデメリットを抱えている場合が多数。
百人に一人レベルで誕生しているようで、現在ではそこまで珍しい存在とは思われていないが、無能力者の中には差別意識を持つ者も存在しており、逆にNEO-Sたちの中にも自分たちは進化した人類であるというプライドを持ち、無能力者を見下している者もいるようで、両者の間には僅かではあるが確かな確執が存在している。
初のNEO-Sが発見されてから現在に至るまで、超能力を活かした犯罪行為は年々増え続けており、その対策として世界政府はヒーロー法案を裁決。
犯罪に手を染めた異能力者を同じ異能力者が確保するという形を作り上げたが、殺人を合法化していないため人々の間からは上記のような不満が噴出している。
・ヒーロー
読んで字のごとく、人々の平和と安全を守るために自身の能力を使うNEO-Sのことを指す。
国家及び企業によってスカウトされたNEO-Sが資格を取得することでその名を名乗ることができ、そこからヒーローとしての業務に携わっていく。
基本的には犯罪を犯したNEO-Sを確保することが仕事だが、それ以外も企業や国家の顔としてプロモーション活動を行ったり、イベントの警備などを担当することもある。
多くの人々から尊敬の念を送られる職業ではあるが、その分免許の取得難度はかなり高く、個人で取得するのはかなり困難。
国家や企業のサポートに本人の高い素質などが合わさってようやく就くことができる職業である。
しかし、上述の通り、NEO-Sの中には一般人を見下している者もおり、そういった者たちがじわじわと増えていることもあって、業界が腐敗しているのではないか? という疑惑も上がっているようだ。
◯主要キャラクター
黒部 戒/くろべ かい
主人公。十六歳の高校二年生であり、両親を早くに亡くしているため、孤児院で他の子供たちや職員と共に暮らしている。
背が高く、身長は百八十五センチを超えているが、性格は温和で常に笑みを絶やさずにいることから男子女子問わず人気があり、教師たちからの信頼も厚い。
髪も染めておらず黒髪のショートヘアに切りそろえてあり、運動も学業も上位であることから周囲からは苦労人の優等生として見られている。
……が、しかし、その実態は能力を二つ持つNEO-Sであり、世間を騒がせているダークヒーロー・オニキスの正体。
表の温和な優等生としての姿は半分は演技であり、その内側には両親の命を奪った犯罪者たちに対する狂気的なまでの憎しみが渦巻いている。
NEO-Sとしての能力は『覚醒』と『怪人化』の二つ。
『覚醒』は戒自身が望む限り意識を保ち続けることができるという能力で、生まれた時から身につけていた能力。(この能力に関しては届け出を出してあるため、周囲の人々も戒がNEO-Sであることを知っている)
二つ目の『怪人化』は目の前で両親が殺された際に発現した能力で、怒りや憎しみといった戒自身の負の感情の増大によって凄まじいまでの力を持つ化物へと姿を変貌させる能力である。
『怪人化』の能力には発動時に正気を失うという重大なデメリットが存在しているが、それを『覚醒』の能力によって無効化しているため、『驚異的な力を持ちながらも人間としての意識を保ち続ける最強の怪人』が誕生することとなった。
この二つの能力を扱いこなせるように訓練を重ねた戒は、人知れず犯罪者たちを断罪するという活動を開始。
とある事件を契機に表舞台に姿を現し、民衆の前で罪人を惨殺することでその罪を贖わせるようになる。
漆黒の鎧を身に纏ったNEO-Sが次々と犯罪者を裁く姿は民衆から多くの反響を呼び、オニキスという名と共に世間からはダークヒーローとして認知されていく。
しかし、負の感情によって力を得るという能力の特性上、誰かが傷付かないとオニキスとして活動できない=人々を守るヒーローにはなれないというジレンマを抱えており、人知れずそのことで苦しんでいる。
「はじめまして。僕の名前は黒部戒、先生から君の案内役を任されてる。クラスメイトとして、同じNEO-Sとして……これからよろしくね」
「こら、あんまりお客さんを困らせるんじゃないよ。まったく、お前らは元気だけは有り余ってるんだから……!」
「人殺しを殺して何が悪い?」
「本当に、お前はよくやったよ……一生懸命頑張って、確かに命を助けたんだ。でも、でもな……お前が死んじゃったら何にもならないじゃないか……! ヒーローが生きて帰ってきて、初めてハッピーエンドを迎えるってことくらい、お前だってわかってるはずだろ……!?」
「敢えて、その質問に答えよう。俺は……
白上 美月/しらかみ みつき
ヒロイン。戒と同じ高校二年生。犯罪者を取り締まるヒーロー『ムーンライト』として活動しており、現役女子高生ヒーローとして日本中の注目を集めている存在だが、本人はあまりそういった扱いを快くは思っていない。
犯罪が多発する地域に配属され、戒が通う高校に転入してきたことで彼と出会う。
NEO-Sとして能力に覚醒したことで色が変わった銀色のロングヘアーが特徴的で、スタイルも抜群の美少女。
ムーンライトのコスチュームは体に張り付くデザインであるため、その抜群のスタイルが露わになっているが、そのことも彼女を悩ませる一因となっている。
ただ、美少女ヒーロームーンライトとしての活動方針をよく思っていないだけであって、人々の安全と平和を守るヒーローとしての活動には誇りを持っており、一生懸命に打ち込んでいる。
人々が犯罪者に対する刑罰の軽さが不満視されていることを知ってはいるが、定められたルールを守ることもまたヒーローの役目であるとして、不殺の規則には肯定的。
能力は『光』で、周囲の光を束ねることで光線や光弾を放つことができる他、身体能力も向上している。
ただし、あくまで光を収束することができるだけの能力であるため、周囲に光がない暗所での戦いは大の苦手であり、夜も戦闘能力がダウンしてしまう。
柔和で人当たりがよく、しかも自分のことを美少女ヒーロームーンライトではなく一人の友人として接してくれる戒に好意を抱くが、自身の立場もあってなかなかその感情を表に出せないでいる。
逆に、断罪と称して平然と人を殺すオニキスに対しては強い嫌悪感を抱いており、倒すべき悪であるとして見ている。
「どいつもこいつも胸とお尻ばっかり視線とカメラを向けて……! 見られてる側はそういう視線に敏感だからすぐに気づくのよ、ば~かっ!!」
「か、彼女って、そんなんじゃないわよ! 私はその、今日転校してきたばかりのクラスメイトで……」
「たとえ人殺しであろうとも、命は命よ。勝手な判断で奪っていいものじゃない!」
「……今までずっと、犯罪者の命を守ることもヒーローの使命だと信じて戦ってきました。でも、でも……こんなことをした奴を庇い続けることが、本当の正義なんですか!? あいつが自白して、その結果別の犯罪者を逮捕できたとして……それであいつの罪が軽くなったことを、犠牲者や遺族の前で堂々と報告できるんですか!?」
「私は、ヒーロー……! 人を、命を、かけがえのない大切なものを守る者よ。オニキス、あなたは何? 殺すだけのあなたは、何者なの……?」
◯物語構成
・序章
深夜、闇の中を逃亡する誘拐殺人犯。
警察の追跡を振り切って安堵する彼であったが、その前に人影が舞い降りる。
ヒーローに見つかり、逃げ場を失くした彼は観念して投降するが、無抵抗の犯人には暴力を振るわないはずのヒーローが自分を殴打したことに衝撃を受ける。
それもそのはず、彼を追い詰めたのはただのヒーローではなく、犯罪者を決して許さぬ処刑人、ダークヒーロー・オニキスだった。
そのことに気付いた犯人は必死に命乞いをするも、オニキスは冷たくこう言い放つ。
「何の罪もない子供を、楽しみたいという理由で殺したんだろう? そんな奴の命乞いに耳を貸す価値があると思うか?」
夜の闇の中で行われる処刑。その後暫くして警察官が現場に駆け付けるが、そこにあったのは自分たちが追いかけていた誘拐殺人犯の遺体だけだった。
犠牲者の無念を晴らすかのような凄惨な処刑現場の光景に警官たちがオニキスの関与を確信したところで、序章は終了する。
(主人公オニキスの犯罪者に対する容赦の無さを描写する)
・第一章 出会い(表)
この物語の舞台となっている世界やそこに存在する職業ヒーロー、および主人公オニキスの世間の評価等を描いた後、ヒロインを登場させる。
ダークヒーローである主人公とは対照的な真っ直ぐなヒーローとしてヒロイン(美月)を描写し、同時にオニキスの表の顔である戒の優しさや温和さを描きつつ、二人の関係を構築。
学校内で起きたトラブルに美月を介入させ、彼女の能力や性格を描写するシーンも作りつつ、場面を放課後へ移す。
・第二章 出会い(裏)
放課後、戒と共に彼の自宅でもある孤児院にやって来た美月は、そこで子供たちからの熱烈な歓迎を受ける。
好意を抱きつつある戒との関係を尋ねられて照れたりする中、彼女は自分に人一倍熱い視線を向けている子供の存在に気付く。
彼の名前は瞬太。『俊足』の能力を持つNEO-Sで、ヒーローに憧れる少年。
将来は自分もヒーローになりたいと言う彼に対して、美月は絶対になれるとエールを送る。
瞬太の親代わりであり、兄のような存在でもある戒は、彼を励ましてくれた美月に感謝しつつ、自分もまた弟の夢を応援するのであった。
その夜、コンビニ強盗が発生したという通報を受けた美月はムーンライトとして現場に急行、犯人と対峙する。
犯人は能力を持たない普通の人間であったが、人質の女性にナイフを突きつけて盾として扱っていた。
自身の『光』の能力を使い、背後にある鏡に光線を反射させれば人質に攻撃を当てることなく犯人を制圧できると考える美月であったが、そのためには強力かつ素早い攻撃が必要となる。
それを直撃させては犯人の命がないと、不殺のルールの存在によって動くことができない彼女が悔しい思いを募らせる中、オニキスが現れた。
不意打ちで人質を解放したオニキスは、投降の意を示した犯人の両腕と両脚をへし折った上で奪ったナイフを使い、その命を奪おうとする。
なんとかその凶行を止めた美月であったが、そんな彼女に対してオニキスはこんなことを言う。
「お前は人質を助けることよりも犯人の命を奪わないことを選んだ。真に守るべきものを見定められない軟弱者が、正義を語るな」
自身の問題点を指摘された美月が隙を見せた瞬間、オニキスはナイフを男の心臓に突き立ててから忽然と姿を消した。
自分がいながら目の前で殺人を許してしまったことにショックを受ける美月は、オニキスを倒すべき敵であり犯罪者であるという意識を強める。
その一方で、変身を解除した戒は、愚直なまでの彼女の正義感に侮蔑と尊敬が入り交じった複雑な感情を抱くのであった。
(表と裏、学生とヒーローとでのそれぞれの顔での戒と美月の出会いを描写。同時にオニキス=戒であることもここで明かしつつ、相手の正体を知っている戒と知らない美月とのリアクションの差も描くことで、真逆の二人が因縁を深めていく様子を書いていく)
・第三章(矛盾)
オニキスに対する敵愾心を燃え上がらせていた美月であったが、犯罪者集団に自身の弱点を突かれてレイプされそうになったところを逆に彼に助けられてしまう。
屈辱を味わいながらも彼に感謝する美月。オニキスは感謝の言葉など欲していないと言いつつ姿を消す。
その間に別動隊が作戦の目標であった犯罪組織の首魁である男の身柄を確保。
オニキスに下っぱ構成員は殺されてしまったが、メインターゲットである首魁を逮捕できたことを美月は安堵していた。
……しかし、組織の首魁である男はより巨大な犯罪組織の極秘情報を提供する形での司法取引を要求。
その情報が喉から手が出るほど欲しかった警察は男の取引を飲んでしまった上に、最悪のミスを犯す。
なんと、飲みに行きたいという男の要求に従って、彼を監視付きの状態で繁華街に解き放ってしまったのである。
無論、逃亡防止対策が施されていたため男が逃げることはできなかったが、彼が自分たちに不利益な情報を警察に告げ口しようとしていることを知った上の犯罪組織がヒットマンを送り込み、爆発事件を起こす。
警察やヒーローの決死の警護によって男は無事であったが、たまたまそこを通りがかった民間人の中に犠牲者が出てしまう。
その中には瞬太の名前もあった。
爆発に巻き込まれそうになった妊婦を咄嗟に突き飛ばし、自分は犠牲になったという瞬太の死ぬ前の行動を聞いた戒は黒焦げになった彼の遺体に縋りつきながら泣きじゃくる。
美月もまたこのような事態を招いた警察やヒーロー側の認識の甘さに激高するも、仕方のないことだの一言で全てを済まそうとする彼らの反応に自分が信じていた正義に疑いを持ち始める。
多くの人々の憎しみや悲しみが募る中、刻一刻と事件の原因を作った男の裁判が近付く。
瞬太の死を招いた男への怒りを爆発させた戒は、犠牲者と遺族の無念を晴らすため、オニキスとなって男を移送する警官隊、ヒーローたちの前に姿を現すのであった。
・第四章(報復)
罪人を裁くと宣言したオニキスは、立ち塞がる警官隊やヒーローを蹂躙し、男へと迫っていく。
瞬太を失ったことによる怒りと悲しみが生み出す圧倒的な力は、既にNEO-Sという枠すらも超えた強大過ぎるものへと進化していた。
美月もヒーローとして逃げずに彼に挑むものの、力の差に加えて迷いを抱えている状態では勝負になるはずもなく、一撃で吹き飛ばされてしまう。
全ての障害を粉砕し、男の目の前に立ったオニキスは、彼に昨日の事件で犠牲となった人々の写真を見せながら口を開く。
医者と看護師、学校の教師、食堂の店主、普通の家庭を支える父親、そして……将来、何億人もの人々を守るヒーローになるはずだった少年。
多くの命を救い、希望を与え、明るい未来を築くはずだった命を奪った罪の重さを宣告したオニキスは、男へと刑罰を言い渡す。
「同じように死ね。それ以上の苦しみを背負って死ね。お前には、地獄すらも生温い」
全身の骨を砕き、身動きが取れなくなった男をガソリンを垂れ流すパトカーの中に放置したオニキスがその最期を見守る。
炎に巻かれ、大爆発を起こしたパトカーの中で、男は業火に焼かれて命を落とした。
断罪を終え、燃え続ける獄炎を見つめ続けていたオニキスへと、その全てを目撃していた美月は言う。
お前の正義を認めるわけにはいかない。お前は何も守るものを持たない、
その言葉を黙って聞き遂げたオニキスは、いつものように姿を消した。
何一つとして抵抗できなかった美月はその場に蹲り、無力感に涙を流す。
その一方で、変身を解除した戒もまた、自分が何かを守るために戦うことができないことやこんなことをしても瞬太が帰ってこないことを改めて自覚し、嗚咽するのであった。
・終章
その後、オニキスは男が自白するはずだった上位の犯罪組織の構成員を一人、また一人と殺害。実質的な壊滅状態まで追い込むことに成功する。
先の事件における警察やヒーローの杜撰な警備体制や愚かとしか言いようがない判断に対して世間のバッシングが高まる中、オニキスこそが真の正義の執行者であるという風潮もまた高まっていく。
そういった声を封殺するためにも一刻も早くオニキスを逮捕すべきだと判断した日本政府はオニキス対策本部を設立、彼の身柄を確保するために全国から名立たるヒーローを集結させることを発表した。
しかし、そういった世間の声や動きに対しても、戒が興味を示すことはない。
彼は知っているのだ、自分は決してヒーローでもなく、正義の存在でもないということを。
悪として、同じ悪と向かい合うオニキス。
事件現場で彼と遭遇した美月は、犯人が逃亡する際に車から放り投げられた人質の少女を救いながら問いかける。
「オニキス、あなたは何? 殺すだけのあなたは、何者なの……?」
数秒後、燃え上がる車の中から姿を現した彼は、まだ息のある犯人の命を奪ってからこう答えた。
「敢えて、その質問に答えよう。俺は……
正義の味方であるムーンライトと悪の敵であるオニキス。
二人の出会いは、世界を巻き込む大きなうねりを生み出そうとしていた。
(二巻以降はオニキス狩りのために集結したヒーローとの対決を描きつつ、戒と美月の学校生活といった表と裏の様々な場面を描いていきたいです)
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