③イノセントブルーの扉
安田 景壹
プロット
〇タイトル:③イノセントブルーの扉
〇参考作品
・ヤマトタケル(アニメ)
・ウルトラマン 第二話「侵略者を撃て」
・メイドインアビス
・機動戦士ガンダムF91
・ガン×ソード
〇世界観
百年前、強硬策に走った異星人の一団の移民計画により、宇宙生物が世界各国にばら撒かれ、文明が崩壊した地球。
人類は、一時的に高濃度化した酸素によって死滅し、かつての都市は、巨大に成長した樹海に呑まれ、新生物たちが跋扈している。
移り住んだ異星人の子孫たちは先祖の罪を償うべく、新生物狩りしながら暮らしている。
急激に滅亡した人類たちの残留思念が電磁波となって世界を覆い、新生物や異星人らの思考を掻き乱す。
宇宙の星々には、創造主たちの遺産と呼ばれる人型駆動体<アーカーシャ・マシン>が眠っており、そのいくつかはこの地球にも存在している。
かつての侵略者たちの残党は今も地球のどこかに潜伏していて、アーカーシャ・マシンを使い、母星に復讐し宇宙の覇権をとる機会を伺っている。
〇用語
・クルーラン人
天の川銀河の果てにある、クルーラン星という星に住む人。
クルーラン語で、『通じる人』という意味。エルヴァンティコたち異星人の総称。
・クルール
通じる力。通力。地球でいうテレパシーのようなもの。
クルーラン人は親しい者同士だとクルールによって意思を通じ合う事ができる。
・
青白いプラズマ状の現象。地球人類たちの残留思念といわれている。
幽霊稲妻が発する電磁波によって、クルーラン人の脳はかつての人類の言語を
覚えてしまい、クルーラン語を喋ろうとしても人類の言葉を話してしまう。
ある程度慣れたり、幽霊稲妻の影響が少ない場所ではクルーラン語と人類の言語を
併用できる。
・アーカーシャ・マシン
宇宙に散らばる謎の人型ロボット。創造主たちの遺産と呼ばれ、銀河のどこかで
発見される。アーカーシャ・マシンに操縦者として選ばれる事は、宇宙の歴史を
記録する者として選ばれた事と同義である。
搭乗者が決まると、その搭乗者の精神世界に住む。呼び出すごとに気力と体力を
消耗する。
・ヴァナク
真珠のような生体鉱物で、ヴァナカンと呼ばれる生き物から獲れる。
クルーラン人が摂取しているもので、万能薬であり体を壮健にする。
いくつあっても良いので、物々交換にも用いられる。
ヴァナクとは『命』という意味。
・ヴァナカン
ヴァナクを生成する生物。鎧鱗とよばれるものに身を包み、疾風の速度で現れる。
幼体は四つ足だが、成長すると巨大化し二足歩行になる。
怪獣のようなもので、これを狩れるハンターは重宝される。
ヴァナカンとは『命である者』という意味。
〇主要登場人物
・
主人公。原因不明の難病のため、当時最新技術だった一年間のハイバネーション(冬眠)治療を受けた。だが、目が覚めてみるとすでに百年の時が経過しており、文明は崩壊し、人類は自分一人だけだと知らされる。
混沌とした百年後の世界で、ただ一人の人間として生きる事になった不運に挫けそうになるも、何故自分は生き残ったのか、今こうして生きている事の意味を知るために、
異星人エルヴァンティコとともに旅に出る。
黒髪に、小さくも大きくもない背丈。百年の間に投薬された薬剤により、身体能力が向上している。
ただ一人の人間であるため、残留思念による電磁波の影響が少ない。電磁波がもっとも活発になる夜でも、動き回る事ができる。
渋谷区高度医療センターに封印されていたアーカーシャ・マシン”草薙”を目覚めさせ、これの操縦者となる。
・エルヴァンティコ
ヒロイン。クルーラン人。かつて先祖が地球に放ってしまった宇宙生物を狩りに来たハンターの一人。獣と人間が混ざったような外見をしている。ドールと呼ばれる種族。青い体毛に、猫めいた四つの長耳を持ち、環境に応じたいくつかの形態に変身する能力を持つ。
特殊な構造のライフル銃が武器。
地球は母星からかなり離れた星のため、生きているうちに帰る事は出来ないと言われているが、故郷の星にはいい思い出はなく、遠く離れた地球で先祖の罪を償って死ぬのが良い生き方だと思っている。
警戒心は強いが、心の内では平穏を求めており、何だかんだで面倒見の良い性格。
ハンターとして故郷の星で暮らしていた頃、母星の遺跡からアーカーシャ・マシンを発見する。
年長の家族を差し置いて、アーカーシャ・マシンの操縦者に選ばれてしまったがために、家族から疎まれるようになる。孤立した彼女はアーカーシャ・マシンに〝ヴァンドール〟(私の青)と名付けて、家族から離れて暮らすようになり、ライフル銃とヴァンドールだけを心の拠り所とするようになる。
地球での後始末任務には自ら志願し、家族には別れを告げている。
エルヴァンティコとは、『エル氏族の者、私の小さな花』という意味。
・
地球を侵略した組織、
セァジャとよばれる赤い体毛に犬のような耳を備える種族。
捨て子だったが傭兵から軍に入り、継承者団に入団した。
地球には前から興味があり、人間を絶滅させたことを惜しがっていたため、八雲の発見には心底喜んでいる。
氏族姓がなく、名前が短いためクルーラン人としては本来身分が低い。
自らが狩った巨獣のツノ六本を組み合わせた六角槍を作成し、自分の駆動体に持たせている。戦いに重きを置く猛将そのもので、本質的に侵略者。
角将とは、功績を上げた軍人に贈られる称号であり、ゾルベクとは『力持ち』の意。
・先生
2025年に八雲を治療した医者。名前は
百年後の世界ではすでにいない。
やたらと金星に詳しく、あだ名は『金星先生』だった。
◯物語構成(全4章想定 合計12万字)
1章:然らば汝はこの國に住むべからず。(3万字)
原因不明の病に倒れ、冬眠治療によって一年間の眠りについた少年、菅原八雲。
だが、目が覚めてみればかつての世界はなく、樹海に飲まれ荒廃した都市と
奇怪な新生物が跋扈する地獄と化していた。
新生物の中でもひと際危険なヴァナカンと呼ばれる生き物に襲われた八雲は、間一髪のところで、異星人のハンター、エルヴァンティコに助けられる。
彼女は、八雲が絶滅したはずの人間である事を知ると、彼に真実を伝える。
エルヴァンティコらの先祖が地球を侵略し、人類を滅ぼした事。そして、すでに百年の月日が経った事を。
先祖の罪を悔いるエルヴァンティコは八雲に協力する事を決め、八雲がこれからどうするべきかの手がかりを得るために、彼が眠っていた廃病院<渋谷区高度医療センター>へと赴く。
かつての侵略者たちの残党<
2章:アーカーシャ・マシン(3万字)
地中より目覚めたアーカーシャ・マシン<草薙>とは何か。
継承者団の残党は、この地で何を企んでいるのか。
捜索の末、継承者団の拠点を見つけた八雲とエルヴァンティコ。
人類の復讐に燃える八雲は、エルヴァンティコの制止を振り切って草薙に搭乗し、攻撃を仕掛ける。だが、殺意に支配された八雲が生身の敵を殺害しようとした時、草薙は突如としてその動きを止めてしまう。
敵の反撃から八雲を庇ったエルヴァンティコは重傷を負い、二人は敗走を余儀なくされる。
彼女を救うには、治癒をもたらす生体鉱物ヴァナクが必要と判断した八雲は、
反応しない草薙に乗らず、たった一人生身で危険生物ヴァナカンに挑む。
元より勝てるはずもないヴァナカンとの戦いで、死を覚悟する八雲。
復讐のためではなく、純粋にエルヴァンティコを救いたいという八雲の思いに応えて
草薙は再び起動し、八雲を操縦者として迎え入れる。
草薙とともに八雲はヴァナカンを倒し、手に入れたヴァナクによってエルヴァンティコは傷を癒す。
治療中、八雲は謝罪とともにかつて自分の家があった場所へ行き、何かが残っていないかを確かめたいと伝える。
八雲の思いを理解したエルヴァンティコは彼の旅に付き合う事を決める。
その頃、すでに拠点を退いていた継承者団の団員たちは、幹部であるゾルベクに
人間の生き残りがいた事を報告するのだった。
3章:遥か銀河の彼方より(3万字)
旅の準備をする八雲とエルヴァンティコ。八雲の実家は神奈川県茅ケ崎市にあったが、
新生物の隆盛と地形の変化により、その道のりは困難なものとなる事が予想された。
継承者団の拠点より奪ったサイドカー付の二輪車で、ついに二人は先の見えない旅に出る。
都市を侵食する樹海を越え、ヴァナカンの生息地を何とかやり過ごしながら、二人は茅ヶ崎を目指す。
だが継承者団が二人のアーカーシャ・マシンをつけ狙い、幹部である角将ゾルベクが現れる。
人間とアーカーシャ・マシンの実力を計りたいがために、ゾルベクは八雲と一対一の
決闘を申し込む。
ゾルベクの操る戦闘駆動体<ダイムダム>に圧倒された八雲は敗北し、捕縛された二人はダイマジャスカルの根城である旧研究施設へ連れて行かれる。
ゾルベクは貴重なアーカーシャ・マシンの乗り手である八雲と、射撃の名手であるエルヴァンティコを継承者団に引き込もうとしていた。継承者団が掲げる理想を説くゾルベクは前線基地を見学させて二人を懐柔しようと目論む。
基地全体は特殊な電波によってアーカーシャ・マシンの召喚ができない。
隙を見て牢屋を脱出した八雲は電波の発生源である基地内の電波塔を目指す。
途中、使用されていない古い研究室で八雲は資料を見つける。そこで八雲は、かつて自分を治療した医師の加賀先生がこの場所で最後まで侵略者たちに抗って死んだことを知る。
電波塔に潜入し、コントロールルームに入るも、八雲はゾルベクに見つかってしまう。
だが事前に仕掛けておいた八雲の策が功を奏し、前線基地はヴァナカンの群れに襲撃される。コントロールルームの機械を破壊し、八雲は草薙を呼び出す。
同時に、エルヴァンティコも自身のアーカーシャ・マシン<ヴァンドール>を呼び出して反撃を開始する。
4章:二人の旅(3万字)
継承者団との戦闘を繰り広げる二人。八雲はゾルベクとのリベンジマッチに挑む。
地球に残された最後の人間、そして地球と人類のために怒りを燃やせる最後の人間として、侵略を終わらせるために戦う八雲。ゾルベクのダイムダムに百裂拳を叩き込み、ついに八雲は勝利する。
旅の末、ついに八雲とエルヴァンティコは、かつて八雲の家があった場所にたどり着く。
そこで二人は、八雲の両親や友人たち、恋人が遺した思いを知る。
人類が一人もいない新世界で、それでも生きていく決意をする八雲は、エルヴァンティコに新たな旅にも同行してくれるよう頼み、エルヴァンティコは八雲が満足するまで旅に付き合う事を誓う。
新たな旅の目標を青の扉探しに決めた時、八雲は透明なケースを発見する。
それは劣化防止のための保護ケースで、中には一枚の紙が入っていた。
紙には、父の字で、メッセージが書かれている。
『カガセオに気を付けろ』
(次巻に続く)
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