晴彦が見た星空①

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俺の名は晴彦。

音大の声楽科に通う大学生だ。

今日は七夕。

俺は一人で車を海に走らせた。

そして、海岸に車を停め、誰もいない海岸に降り立った。

漆黒の海と、満天の星空だけが俺を見ている。


俺は、ちょうど1年前の今日、

付き合っていた佳織とこの海岸に来ていた。


あの時、佳織と話したことは、今でも鮮明に覚えている。

何千年も昔のものを見せる、なんてカッコつけたことを言っていたっけ。


佳織は、天の川を見て感動していた。

俺も、何度見ても満天の星空には感動させられる。

特に、大好きな佳織と一緒に見た星空は格別だった。

俺は調子に乗って星の蘊蓄を語っていたっけ。

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