ステータスがちょっとしか成長しない僕には神様がいないようです

さめ犬

第1話 死んじゃったみたい?

 悲惨。

そこは地獄であった。

なにもできずにただ立っている者、神に祈るもの、叫ぶ、喚く、逃げる、そのすべてが等しく潰される。

瓦礫の中、立ち上る熱気、死臭に苦しみ悶える。あぁ、死ぬんだな。  ブツッ



「フギャアァ、フギャアァ」


 なんか赤子の鳴き声が聞こえる。いまはちょっと頭痛いから静かにしてほしいんだけどな。


「……………」


 外国人のお母さんなのかな、なんか言ってる。

 え、うわ、めっちゃ美人さんだ。

 あれ、浮いた。体が軽い。

 もしかして抱っこされてる?なんで?



 僕、黒木都色、17歳にして転生したようです...?

 

 

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