公子卬の暗殺事件
周の
「秦と魏は、人に
魏の領地には、いわゆる
秦の領地の中に、魏の領地が食い込んでいたわけです。
そして秦に内乱があるなど、状況が有利であれば秦に侵入します。
一方で長城を築き、自分が不利であるとその背後に戻って防衛線を守り、場合によっては東の領地とも連携し、補給を行っていました。
秦の立場から見るとこれは腹立たしい状況で、魏から見ると、守るに
秦はこの状況を打破するため、すでに衛鞅に命じて魏の最大の拠点、
しかし衛鞅にとって、それだけでは不十分でした。
「ご主君の
孝公は衛鞅の献言を入れ、これに従いました。
孝公と衛鞅、この二人の協力があって、はじめて改革は成し遂げられたのでした。今回も、二人の息のあった決断が、秦の発展を後押ししていきます。
衛鞅は軍を率いて魏に攻め込みました。魏は公子・
ここで衛鞅と公子卬は宴を催します。
信じられないことですが、敵軍としてあい向かい合っていた二人なのですが、衛鞅が公子卬に「私は昔公子様と仲良くしていただきました、今ともに両国の将となりましたが、攻めあうのに忍びありません、公子様と一度お会いして
これは当時の時代の、言葉を重んじる、約束を信じる美点と取るべきか、それとも、あまりにも無防備だ、と取るべきか、わかりません。
衛鞅の方も、昔の友情を持ち出したわけですから、約束を守るべきだったのかもしれませんし、衛鞅の本心がどうだったのか、よくわかりません。
はっきりといえるのは、公子卬が宴の最中に秦の兵によって暗殺され、それをきっかけに魏軍へとなだれ込んだ秦軍が大勝を収めたということです。『
はじめに
ともかく、秦は魏を破りました。魏の
恵王は、遷都するにあたって、次のような言葉を残したといわれています。
「ああ、
公叔痤の、彼を殺しておかなければ、魏に仇をなす、という予言は、図らずも当たることになったのです。
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