長編の進捗:356661(+1723)

 どの漢字をか、というのは、その書き手の特徴のひとつである。

 高島俊男という人は、和語はなるべくひらく人であったが、かれによせられた苦情のひとつに、ひらがながおおくてよみづらい、というものがあった。

 要はバランスの問題で、世上でいわれているとおり、「漢字:かな=3:7」がいちばん読みやすいように思う。私もそうしている。


 ひらくか、開かないかの問題にちょっと関係してくるのが、表記のゆれの問題である。

 ひらくと決めた漢字はすべてひらくのか、そうではなく、前後の文章をみて、ひらいたり開かなかったりするのか(私は後者)。

 これはどちらがよいという話ではなく、書き手の好みの問題であろう。

 聞いた話によると、書籍化する際の校正では、表記ゆれの一種として、ひらいたり開いていなかったりすれば教えてくれるそうだが、むりやり統一するように、編集者から依頼が来ることはないそうだ(私の聞いた限りによると)。


 話はずれるが、「文章のルール」が守られていない作品は、内容以前の問題として、公募などでは落とされるといううわさを聞いたことがある。

 これは本当だろうか?

 まともな文章が書ける者はけっこういるが、金になるアイデアを生み出せる物書きはごく少数である。

 よほどひどくない限り、大目に見てもらえているのではないだろうか?

 本当におもしろければ、メモ書きでも編集者の目に留まるように思う(個人の感想です)。

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