第3話

【第十四戦 中二の五月】


「松本さん、好きです」


「私は嫌い」


「はやっ!」


十四敗目確定。






【第十五戦 中二の六月】


「本木さん、好きだ。僕と付き合ってくれませんか!」


「わたし、お金かかるわよ。毎月十万ぐらい貢げる?」


「ごめんなさい……」


十五敗目確定。






【第十六戦 中二の七月】


「黒井さん、好きです。僕と結婚してください!」


「結婚は、ちょっと……」


「だよね~」


十六敗目確定。






【第十七戦 中二の八月】


「小田さん、好きです。僕と付き合ってください」


「人を公園に呼び出しといて、海パン一丁で来るやつと付き合えるか!」


十七敗目確定。






【第十八戦 中二の八月】


「布施さん、好きです。僕と付き合ってください」


「私のどこが好きなんですか?」


「エロボディーなうえにお金持ちなところです!」


「ごめんなさい……。できたら死んで……」


十八敗目確定。






【第十九戦 中二の八月】


「本堂さん、好きだ。僕と付き合ってください」


「あなた有名ですよね。毎月一回は女子に告白してフラれるんでしょう。変態なの。そうなんでしょ。それとも天然なんですか。どちらにしても私はごめんです。そんな有名人と付き合う気は微塵もないわ。だいたい何を考えているかわかんないし、キモいもん。もしも私と貴方が付き合ったとしても、恥ずかしくて一緒に外も歩けないわ。だいたいあんたは女の子なら誰でもいいわけ。正直信じらんない。本当にキモいわ。できれば――」


「ごめんなさい……」


十九敗目確定。






【第二十戦 中二の九月】


「空条さん、好きだ。僕とちちくり合ってください!」


「オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!」


二十敗目確定。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る