第33話 貴族護衛任務 

🖼 貴族護衛任務


ノーザン帝都から船に乗れば、オランド大公領の港に来れるのかな?

こういうときは、ガントさんに聞いてみよう、ということで、「転移」して、オルコット冒険者ギルドへ移動、中に入って、ガントさんに面会を要求したら、すぐに、彼の部屋に通してくれたよ。


あれ?何か?スムーズだね?ってドアを開けて中に入って、・・なるほどね。

見覚えのある女性がいるな、セリーヌ男爵だよ、しかも私服?

まあ、黙っていても何?なので、「こんにちは」って言っておいた。

ガントさんが、何だ?テレパシーでも通じたのか?ちょうど良いや・・って僕に用事があったらしいよ。


どうやら、セリーヌが他国を表敬訪問するらしくて、その護衛を! だって。

またまた、騎士さんたちの護衛無しで、僕だけ?って聞けば、

騎士さんたちも、2名付けるらしいが、オルコット伯爵から、是非!って僕に指名がかかったようなのだ。別に、良いけどね。知らない人の護衛でもないしな。


行き先は、まず、王都まで、それで、オランド大公のところまでは馬車で、そこから、定期船に乗って、北の隣国ノーザン帝都までの道のりのようだ。

何だって?? 渡りに船? まさに船、なんだけど。

僕が乗りたかった船だよ、しかも、大公領を経由する? なかなか面白い! 少し、僕が興奮しているからか、ララが出てきてしまって、肩に乗っているし、君、みんなにバレないようにしてくれよ・・・


まあ、そんなことで、2つ返事で引き受けることにしたんだけど、一体、どんな用事?って、まあ、僕には関係無いしね、詳しく聞くわけにもいかない。

なんというか、実際に行けば解るよな?

って考えていたら、ララが、少し出て来る、って消えてしまった、どこへ?行ったのかな?

出発は、2日後の朝ということだ。


初日は、その日のうちに、王都のオルコット屋敷に入って、一泊。

2日目、セリーヌが王都での用事を済ませる、二泊目。

3日目、オランド大公屋敷まで、そこで用事を済ませて、3泊目。

4日目、朝、定期船で、オランド港を出港して、その日の昼過ぎには、ノーザン帝都に到着。

5日目、セリーヌが用事を済ませる。

6日目、予備

7日目、昼に定期便でオランド港へ向けて出港。


とこういう予定らしい。まあ、一応、記憶しておいたけどね・・・


シズカ別荘の居間で、戻ってきたララといっしょに、メロンを食べているんだけど、ララが静かなんだよ? おかしいよ? 


ララを問い詰めたら、まあ、思った通り、下調べに行ってきたらしい、予想はできたけどね、それで、結果なんだけど、どうやら、前に北の隣国ノーザンから逃げてきた、ノ・ホーク盗賊団に関わるようだけど、それを巡ってのことらしいんだけど、僕に、報告できるような情報を得られなかった、らしい、ので、しょげている? 

まあ、じゃあ、今度は、一緒に調べよう!ってことで、なんとか機嫌を直してもらえたようだよ。


じゃあ、メロン食べ終わったら、でかけようか?「うん、行く〜!」って、いつもの元気?があるので、安心だよ。


まずは、オルコット伯爵だね、ここを探ろう、何故? セリーヌが使者なんだ?

ちょうど、セリーヌがここに泊まっているようだな。

隠れて、屋敷の庭に下りる。

ララに指示して、伯爵の最近の「記憶読み」をするように伝えて、僕は、他をあたってみよう。


「カナデ! いるんだろ?」

「って、何でいつも、解るんですか〜、困ります〜」って言いながら出てきたので、今回の護衛の件、聞いてみるが、なかなか口を開かないので、「催眠」で、「記憶読み」、すこし、ゴメンね〜。


どうやら、先の、ノ・ホーク盗賊団が、帝国内部で逃走、分裂して、一部の強行派が、オリバー王国に入ってくる可能性が高い、その際に、前と同じようなルートで入るとすれば、オルコット伯爵領がまず、標的にされる可能性が高い、なので、オルコット伯爵代理として、セリーヌが使者となる。

ただし、騎士の他に、カナデと、ヒロシを付けたい、ってことだよ。どうやら、僕は、何故か、頼られているらしいな。

で、王都では、先の連中の取り調べ記録や調書を閲覧して、定期連絡船の拠点のオランド大公を、できれば味方に付けたい、

・・・

ってことらしいよ。


カナデを起こす。

「あれ〜〜、ヒロシさん、私に何かしましたね〜」 

「イヤ、お前、疲れているんじゃないのか? 急に、寝落ちすんなよ!」

「え〜・・・そうなの?」

「そうだよ!気をつけないと、襲われるぞ〜」

「・・・・」


なんてことで、カナデが消えていったら、ララが戻ってきた、待っていてくれたんだろうな、「ララ、待たせた、ごめん」 「うん、良いよ、アノ人、カナデだよね、気配も覚えたから・・」


って、伯爵から、ララが得た情報は、ちょっと、切羽詰まっているな、どうやら、既に、オランド大公領には、ノーザン帝国からノ・ホーク盗賊団と思われる者たちが入国しているようなのだ。まずは、大公領を荒らしまくるってことか?


なるほど、オルコット伯爵とオランド大公は、既に手を組んでいて、北の山岳からの侵入を阻止、みたいなポーズを取っているように見せるための、セリーヌ、なんだろうな。ということは、既に、大公領内で、何らかの手はずが進められている、ってことか?


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