第21話 ノーザン帝国 俯瞰
🖼 ノーザン帝国 俯瞰
オルコットの冒険者ギルド、いつも朝から賑やかだ。
今日も、賑やかだけど少し様子が違う? 何か?ピリピリしている、というか・・
ヒロシさん、って受付で呼ばれたので、何事?と思いきや、ギルド長の部屋へどうぞ〜て明るく言うから、まあ、たいしたことじゃあないんだな、って思いながら、部屋へはいる。
何と、王都ギルド長のギンスさんまでいるよ。
何でも、先日、王都の東門前に、例の白霧が現れて、中から出てきたのが、ノ・ホーク盗賊団の一団で、賞金首の幹部までいたという。諮問した途端に洗いざらい、過去の犯罪経歴を喋り出したこと、それで、今回はノーザン帝国内で盗賊団の内紛があってこちらに逃げてきたこと、途中、山中で襲われた?気がしたと思ったが、そのあと目覚めれば、拘束されて捕まっていたこと、・・・ということらしい。
それで、ギルドとしても、2ギルド共同で、街道、山道の調査、特に国境付近の調査、をするということになったらしい。まあ大変だね。
それで、僕は?なぜ?ここに呼ばれたのですか?・・・
つまり、協力して欲しい、と? なら、もう気配も無いんだけどね〜
他の人たちとの共同は苦手なのでお断りします。
「イヤ、駄目だ、手伝え!」
もう居ないのでは? 「そうだといいのだが、まあ、調査だ」
一人で勝手に動いても良いっていうなら?
「良いぞ!ただし連絡はくれよ!」
って、勝手に動いても良いのかい?
なら、隣国にも興味あるし、ちょっとやってみようかな?
解りました、調査ですね! 隣国まで入っても良いですね! 連絡はしますよ!
「隣国か・・・」って何か悩んでいる? まあ、無視して、一応了解を得たので、がんばりますか・・
いつから? 「できるだけすみやかに」
なら、今から出かけてきますか? 「頼む」
って、まあ皆さんはせいぜい近場の調査でもしていてください、きっと何も無いと思うけどね。
「隠密」透明化して浮上して今、未公開ダンジョンの真上あたり、更に北方面、この辺がこの山岳地帯の中央かな? すごい高山帯だよ、6000mくらいかな?
こんな高山帯を超えてこれる山道?なんてあるのか?彼らはどこを通って逃げてきたんだ?
山岳地帯を見渡していると、一本、谷筋の道?が無いことはないな。
シズカ別荘の裏の高山地帯の北側に谷筋が通っている、そこはダンジョン地脈に沿って谷筋になっていて領道北の山道に出られる、これだね。
こういう谷筋は、防衛上危険だけど、攻めるならここしか無いってやつだね。
これも報告事項かな?
僕も、高度は無視できるのだが、一応この谷筋にそって北上しよう。
なるほど、あれは騎士団の演習場か?その横に出られる。
そして、オルコット領道の真北の場所には、騎士団詰め所?イヤ、大きい寄宿舎もある、一応、国境警備隊、前線基地ってところだね。
さらに北上していく。
これは、見事に整備されている、ノーザン帝国。
東には海があったんだ、海沿いに大きな帝都が展開されている。
そして、先の警備詰め所からまっすぐ南北に伸びる道路の西側には有力?貴族領が整然と並んでいる。すごいな、貴族領連合って感じ。
帝都周辺の農地もよく実っている。帝都からは鉱山も近い。
それに、やはり、あの地脈上にはダンジョンがあるんだ。海に近い、山岳地帯の端に冒険者で賑わっているダンジョンが見える。
帝都内は、市場が南よりに、帝都城は北西に、大きな教会が北東に位置している。
そういえば、この国だよ、異世界から勇者召喚なんてのを行ってきたのは、歴史書に書いてあったっけ? 今はどう?なんだろう?
さすが海沿い、市場がある、魚市場か?かなり大きいな。
海岸は、基本砂浜で一部に防波堤が築かれて、大型船の乗り入れが出来るように港湾工事がされている。
これらは、勇者の遺産かもしれないな。
ざっとだけど、「空間察知」してみたけど、強い悪意や敵意は感じなかったからな。弱い気配? そんなのは、どこにでも、たくさん、ありすぎだよ。
一旦帰ろう、この報告は、今日したら? そりゃあ、早すぎるよな。明日にしよう。
なので、シズカ別荘へ「転移」。
PS.地図 221 ノーザン帝国
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