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 今戦っていた、この魔物は言葉が通じる魔物だった。


だからこそ尋ねた。


今の魔王は彼なのかと。


しかし、帰ってきた返事は望むものではなかった。


魔王に敵わない?


もし私が魔王に敵わないなら、一体誰が魔王を倒せるというのだろうか。


しかもドラゴン?


少なくとも彼は人間だ。もしかして私は何か大きな勘違いをしていたのだろうか。


 そう考えた時に、近くで地響きが起きる。そこにいたのは紛れもないドラゴン。


 鱗は赤く、サイズも特大。そして人間からみても分かるくらい、彼は怒っていた。


「俺の庭を荒らすのは、貴様だな!」


 魔王は大きく息を吸う。


まずい。


そう思った直後にブレスが来る。


 そのブレスは凄まじい威力だ。太さ、威力、スピード。どれをとっても今までみたブレスの中で最高。まともに食らえば一瞬で消し炭になるだろう。


「くっ!」


 必至で避ける。避けきれずクマの右手が持っていかれる。


「グガアアアアアアア! 許さぬぞ、人間よ!」


「……」


 右手を失ったクマを見る。


ああ


あああああああ


ああああああああああああああ


「貴様ぁぁ! よくも私のベディを!!!」


 そして、彼女も切れていた。

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