第2話 別れは、いつも突然に
「俺が投降したのは、別の殺し屋からの襲撃を
「言ってくれるじゃないか、ホーネッツ。民間軍事会社よりも、一人の殺し屋の方が恐ろしいってか。その殺し屋も、あんたと同じ、
「ああ、その通りだ。と言っても、俺も
ホーネッツの
「もう
「ああ、もちろんさ。俺達は退屈しのぎに話を聞きたいだけなんだよ。だから続きを、ほら」
「がっかりさせるようで悪いが、俺の能力は、それで全てさ。蜂を飛ばして、離れた所に居るターゲットを殺すだけ。検出不能の毒を持った蜂が
ホーネッツの言葉に、リーダー格は納得しない。実際、まだホーネッツは全てを説明はしていないのだ。彼は時間
「なるほど、確かに
「頭が固いなぁ。俺が操る蜂は、
「非生物……つまり、機械か。超小型ドローンかよ」
「ああ、そうさ。形状は
「その非生物の、人工蜂が小型爆弾にもなるのか。
「ああ。蜂には知能もあって、そして俺と交信できる。俺の脳と蜂が
不敵にホーネッツが言う。兵士達はサブマシンガンを彼に向けた。拘束衣で両手を封じられて座っている、無力そのものにしか見えない殺し屋がニヤリと笑う。
「ハッタリも
リーダー格も
「
ホーネッツは監禁された状態からでも、蜂を遠隔操作できるようだ。その能力の詳細は、誰にも説明はされないのだろう。
「ば、馬鹿野郎が! 蜂で軍隊に勝てるかよ!」
兵士達が動揺しながら言う。対してホーネッツが答えた。
「逆だね、逆。何の対策もしていない軍隊が、
ふと、兵士達は蜂の羽音を聞いた。ホーネッツの拘束衣には、兵士からは死角になっている背中側に、いつの間にか穴が
列車の外側から爆発音がした。ホーネッツを追ってきた機械蜂の集団が大量に突撃して、自爆攻撃で線路と車輪を破壊したのだ。列車は大きく揺れて、立ち上がっていた車内の兵士達が転倒する。ホーネッツに一番、近い位置に居たリーダー格の男は、頭部を爆破されて首無し状態で即死した。
リーダー格が持っていた、サブマシンガンが宙に浮いて、そこで固定される。蜂が持ち上げているのだと兵士達が気づく前に、その蜂によって引き金が引かれる。嘘のような容易さで兵士達が銃殺され、列車は脱線して派手に
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