第13話 早朝のワインソーダ



冷蔵庫に350缶のワインソーダを入れておいた

誰かが疲れて帰ってきた時に飲んでもらおうと入れておいた


早起きをした休日の朝

キッチンに中身を洗ったワインソーダの空き缶が置いてあった


それで良いのだ息子くん

夜勤のアルバイトで疲れた学生くん

よく頑張ってくれている


父が以前の仕事を辞めてから

君にはお誕生日のプレゼントもできていない

君は気にもしていないかもしれない

気にもしていないふりをしているだけかもしれない


ふとしたことから訪れる悲しみは

肌寒い朝の気まずい時間

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る