花と緑を眺めながら
五月、良い季節になりましたね。
まだ本格的な暑さはやってくる前で、湿気も少なく、からりと気持ちの良い風が吹いています。
お天気も春先よりは落ち着いていることが多くなりました。
新緑の季節であり、花々がどんどん咲いてきます。
以前札幌に住んでいた頃は、長い冬が終わってやっと春の風情を感じられるようになる時期でした。
梅も桜も水仙も、クロッカスにチューリップまで。本州では徐々に花をつけていく植物ですが、その全てが一度に花開くさまがなかなか物珍しく面白かったものです。北国の春は、一気にやってくるのですね。
本州に戻ってきた今は、ゆっくり移り変わる春の景色を楽しんでいるのですが、札幌のまさに「咲き乱れる」ような花々の様子が少し懐かしいです。
今のうちには庭がないし、私は園芸をしないのでお花も野菜も育てはしないのですが、ご近所にはプランターを置いていたり家庭菜園をやっている家もいくらかあります。
よそ様のおうちといえども、綺麗なお花が見られるのは心がなごみますね。
バラを丹精して育てていたり、たくさんの花々を植えて育てているおうちなんて、さぞ手間がかかっているのだろうなあと頭が下がる思いになります。
植物を育てるのが上手な人のことを、「緑の指」と呼ぶのだそうです。
曾祖母がまさにそうでした。彼女は自分の庭を大切にしていて、たくさんの花や木を植えていました。器用であり、マメな人でもあったように思います。その庭には草に負けやすい花もたくさんあり、そういった花々は曾祖母が亡くなると草の侵食に負けてすぐに姿を消してしまいました。
私はというと、サボテンに水をやりすぎて枯らしてしまったことがあります。
小学校のころに植えたオジギソウは何かが悪かったのでしょう、結局育ちませんでした。ミニトマトや朝顔を育てたこともあります……こちらは幸いにして無事育ちました。
やる気にムラがある性格なので、植物を育てるためには継続力を欠いていると思い、大人になってからは手を出していません。
無闇に生き物を粗末に扱うことになるのは、結果的にだとしても気が引けるので。
植物と暮らす日々の中には、雨の日も風の日もあるでしょう。暑い日も寒い日も。つらい日や気が向かない日だって当然あるはずです。
それでも毎日地道に草木や花、野菜の手入れをすることができる人のこと、憧れと尊敬半々の眼差しで見ております。
案外植物は頑丈だよ! という方もおられるかもしれませんが、やはり継続的にお世話しなくてはならないものだと思うのです。
大人になってみて、子どもの頃より花や緑が好きになりました。
不思議なものですね。
なんだか目に楽しいというか、気持ちが伸び伸びするというか。
思い込みなのかもしれないですが、お花や緑を見ていると良い気持ちになることが多いのです。どちらかというと都市部と言われる場所に暮らすようになったからかもしれません。
これから夏に向かって、緑はますます繁茂していきます。
まだ涼しく過ごしやすいうちに、輝く新緑を満喫しておこうと思います。
近況ノートに画像があります。
花も緑も、良い色です。
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