23


「ひぇええええええーーっ!」


「おっ、おっ、おちるぅ~~っ!」


 崖から落ちそうになると、崖の岩に手をかけて掴まってとっさにへばりついた。


 断崖絶壁の下は海だった。ジュンは今にも落ちそうな雰囲気だった。テルキは上から見下ろすと彼に声をかけた。



「――おい、その持てる食料が入ったリュックをこっちに渡せ。でないと落ちて死ぬぞ?」



「だっ、黙れ、誰が食料を渡すかっ!! 渡した所で寝首をかくつもりだろ!? そっ、そうは騙されないぞ……!」



 ジュンは彼から食料が入ったリュックを渡せと言われると、意地を見せた。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る