女の子みたいなボク

ボクは女の子みたいな体なので、パンチョン小学校でも、まわりの友達みんなから、そして先生たちからも、いつも女の子のように思われている。

ピンク色めっちゃ好きなので、ピンクのカバンで学校に行ってる。

5年生や6年生の女子から、そのボクのピンク色のカバンめっちゃ人気ある。学校でボクのピンク色のカバンを見つけると、先輩女子たちは、ボクのところにバーッと走ってくる。

先輩女子たちに

「うわ~、あやめっちだあ~、可愛い~」

って追いかけまわされて、抱きつかれてしまう。


空里の同級生の友達と、学校で会ったりもする。

そうすると、空里の友達は、ボクのことをお姉ちゃんだと思ってるみたいだ。

家に遊びに来る空里の友達も、みんな、ボクをお姉ちゃんだと思ってる。


前に住んでいたウァオサッカの街でも、空里の友達は、みんなボクのことを女の子だと思っていた。

だから、今のマッチャマの街のパンチョン小学校に転校して来ても、やっぱり同じように、女の子だと思っているから、空里も

「ここでも、やっぱり、みんな、あやめっちのことを女の子だと思っているのか...」

っていう感じで、もう開き直ってるみたい。

それで、空里も、友達には

「お姉ちゃんの、あやめっち」

って、いつも紹介している。


5年生になる時に、クラス替えあって、今度は月組になった。5年月組。

ラブリン先生っていう可愛い女の先生になった。

4年雪組の時に、同じクラスで仲良しだったナオミンも、また同じ月組でいっしょになれた。

またボクといっしょになれて、めっちゃ喜んでいる。

で、座席も、なんと!ナオミンと、となり!

いつも、ナオミンと手をつないでいる。


運動会ではリレーの選手になった。

何日か前に、みんなで50メートル走のタイムを測った。

ボクはクラスで3番目に速かったから、リレーの選手に選出された。


空里は

「あやめっちは走るの速いから、運動会も楽しくて、いいな~」

って言っている。

空里は、泳ぎはうまいんだけどなっ!


ナオミンは、走ってるところを、めっちゃ応援してくれる。

クラス対抗リレーにも出るけど、町別リレーの選手としても出る。住んでる町対抗で1年生から6年生まで、代表選手1人づつ計6人順番に走る。


空里は、めっちゃ大きな球を3人くらいでいっしょに転がしながら競争していた。

球を友達と転がしながら、あっちに行ったり、こっちに行ったり、きゃあきゃあ言いながら、結構楽しそうに、競争している。

「空里も楽しそうやんっ」

って思った。


日曜日はナオミンの家に遊びに行く。

部屋で2人でイチャイチャ。

いっしょに歌を歌ったり、絵を描いたりしている。

そして、ナオミンの可愛い服をもらって着たりしている。

可愛い服をいっぱい持ってるから。

サイズもピッタリ!超絶似合う。

それで街にいっしょに出掛ける。

2人でいつも遊びに行く。

いっしょに可愛い服屋さんに行って、同じのを買って、いっしょに着たりする。

パスタ屋さんやデザート屋さんに行って、いっしょに食べる。

それからアニメの映画を観に行ったりする。

プールに行って泳いだりもするけど、いつも2人おそろいの水着を着て泳いでいる。

ナオミンの家に行くと、ナオミンのママはいつも、めっちゃ美味しい料理を作ってくれる。

料理めっちゃ上手い。

それからナオミンといっしょに2人で仲良くお風呂に入る。



6年生になったら、空里は4年生になったので少年少女合唱団に入ってきた。

2年間、ボクといっしょに合唱団で歌を歌うのをめっちゃ楽しみにしてきたみたいだ。

水曜と土曜には、いつも2人で、市民センターまで出かけて行って、合唱の練習をしている。

同じソプラノなので、いつもいっしょに並んで練習している。

空里にとっては、ボクと並んで練習していること、めちゃめちゃ嬉しいみたい。


定期公演も、空里は今までは、最前に座って観てただけだった。だけど、今年からは、空里もボクといっしょにステージ上で歌を歌えて、めっちゃ喜んでいる。


夏休みの合宿に行けるのも、めっちゃ嬉しそう。

お寺に行って、いっしょに毎朝、お経を詠んで、ランニングして、合唱の練習をしている。

合宿して、みんなとご飯を食べることにも喜んでいる。


だけど、合唱団の合宿から帰ったら、すぐ海に行って泳いでいる。

もしかしたら、きっと、もう、合唱団よりも、好きなのは水泳のほうなのかもしれない。

いや、たぶん、どっも好きなんだろう...


だから、空里とナオミンとボクとで、海に行って泳ぐ。

空里は、どんどん潜って行って、珊瑚礁の宮殿の中にまで入って行く。

そのあとを、ナオミンとボクは

「空里、ちょっと待ってて~」

って言いながら、空里のあとを追いかけていく。

珊瑚礁の宮殿の中は、ピンクの可愛い照明に照らし出されている。


中にはアイドルの劇場ある。

空里は、そこでアイドルのライブを観るの大好き。

自分でもアイドルになりたいみたいだ。

特典会にも、よく行ってるから、推しメンとも、めっちゃ仲良し。

歌も振りも完璧に覚えているから、たまに、空里もメンバーの中に加わってライブに出ている。

だから、もう、すでにアイドルみたいなもんか...


たまに空里も握手会に参加している。

ファンの子と握手する側になっているので、空里のところにも、毎回、数人のファンの列、できている。

でも、やっぱり、空里の列はいちばん少ないから、最初に列も途切れているみたいだ。

たまに、ボクも、わざと空里の列に並んでいる。

空里と握手して、話をしている。

空里には熱烈なファンの子もいて、その子は何回も空里との握手会にループしている。

そんな空里の様子を、ナオミンとボクは、空里のそばでながめている。

「空里もなかなか可愛いから、空里のことを好きなファンの子もいるもんなんだな~」

「そのうち、空里ちゃんも、めっちゃ人気者になっちゃうかもね...」


秋になって、紅葉のきれいなシーズンになった。小学校の修学旅行に行くことになった。

空里も、いっしょに修学旅行に行きたがってるけど

「あんたは、まだ4年生なんやから、まだ2年早いやんっ」

って、空里に言った。

空里は

「あやめっちと行きたい~」

って言っている。


マッチャマの街から、ちょっと離れた、別の島キューシュンにある温泉街ぺッピーに行く。


うちの街の近くの港からフェリーに乗った。キューシュン島まで行って、島の港から上陸して、バスで温泉街に行った。


温泉街に着いたら、街全体に、温泉の白い湯煙、いっぱい立ってて、温泉の良きにおいで充満していた。

ボクは女の子みたいなので

「あやめちゃんは女の子と温泉入りなさいね」

ってラブリン先生に言われて、女子の友達といっしょに温泉に入って、温泉玉子を食べた。めっちゃ美味しい。


うちの近くにも、この国で最古の温泉、ドーゴン温泉あるんだけど、この島の温泉街ぺッピー温泉も大きくて良き温泉だ。


温泉の近くには、恐竜たちの住んでいるタカサッキ山もあって、そこも見学というか探検に行ってきた。

色んな恐竜たちと出会えた。

恐竜たち、いっぱい、タカサッキ山の中で、放し飼いされている。

空里のために、恐竜のぬいぐるみを買った。


帰りはバスに乗って、ピューッと空に飛び上がった。

ビュイーンと港まで空を飛んで行って、そこからフェリーに乗り込み、うちの島の港までフェリーで行った。

港に着いたら、バスで空を飛んで小学校に戻った。


家に帰って、空里に、お土産のタカサッキ山の恐竜のぬいぐるみをわたしたら、めっちゃ喜んでた。

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