【次回、宇沙ちゃんがイく!?】

考えたら綾ねえにバレてしまう...そう思って抵抗してきた日々も、結局全てバレてるなら思い切って素直に行動した方が...。


「学校ではダメだよ。」


綾ねえが耳元でそう囁いてくる、その仕草にドキっとしてしまう。


した事もバレてしまう。


そんな事を考えながら綾ねえの腕の中で、幸せな気分に浸っていると。


「あら宇沙ちゃん、もう大丈夫なの?」

「ぁ...う。」


宇沙ちゃんがゆっくりと立ち上がる。


「流石宇沙ちゃん、春くんの10倍の感度だったのにもう立ち上がるなんて。」


徳川さん、それはやりすぎでは。


「もう2度と志乃音とはゲームしない。」


宇沙ちゃんは拗ねてしまったようで、少し口をムッとさせながら徳川さんを睨んでいる。


「あら残念、そんな事言う子にはもう1回罰ゲームが必要かしら。」

「うっ、近寄るな鬼畜女!」

「まあ酷い...。」


確かに毎回あんな事されてたら嫌になるよな。

俺の10倍って...想像もしたくない。


「なら2回戦いこっか!」

「私はやらないから。」

「あらそう、なら春くんと恋人ゲームでもしよっかな。」


そう言って徳川さんは恋人ゲームと書かれたカードを取り出した。


「ルールは簡単よ、カードを交互に出していって最後に名前が書かれてた人がそれまでに出たカードの内容を相手にしてあげるの。」

「ちなみにその内容って?」

「それはやってからのお楽しみ、今回は罰ゲームはないから安心して。」

「まあ、それなら...。」


名前からしてちょっと抵抗があるけど、さっきみたいに毎回罰ゲームをされるのも困る。


ここはとりあえずこのゲームで息抜きをしよう。


「じゃあわたしから...(相手の横に座り)。」

「えっと...(肩に手を置いて)。」

「はい...(耳に)。」

「...(頬をすりすりする)。」

「プレイヤーは...(先にカードを引いた人が)...だから私だね。」


すると徳川さんが俺の横に座り、肩に手を置いた後...俺の耳に頬を擦り寄せながら......。


「春くん大好きぃ...うりうり!」

「っ......!」

「まあこんな感じのゲームだよ。」

「あのこれってカップルとかでやるゲームなんじゃ...。」

「はい次いくよー!」


徳川さんは既に次のカードを引いていた。

俺も半ば強制的にカードを引かされる。


「...(相手の正面から)」

「...(服を1枚脱いで)」

「...(胸に)」

「...(相手の名前を書く)」

「...あら、また先に引いたプレイヤーね。」


すると徳川さんは俺の正面に立ち、制服を1枚脱ぐと、俺の胸に文字を書く。


ちょっとくすぐったい...。


「さてと...あら?」


徳川さんが宇沙ちゃんの方に視線を送る。


「あらどうしたの宇沙ちゃん?」

「別に...何でもない。」

「もしかしてやりたいの?」

「何でもないから。」


何とまあわかりやすい...。

明らかに不機嫌そうな顔をしている。


「宇沙ちゃんも春くんと、イチャイチャしたいよねー...あはは。」

「うるさい!!」


宇沙ちゃんが俺の元に走ってきて、抱きしめる。


「春くんは渡さない...。」

「何言ってるのよ、これはあくまでゲーム。」

「むむ...。」

「まあ大変、大好きな春くんが取られちゃう!...とか考えてたのかな?」

「う、うるさい!」


宇沙ちゃんは俺の腕を抱きしめながら、徳川さんに対して敵対心を剥き出しにしていた。


うーん、俺の事で争って欲しくはないが。

こうして結局宇沙ちゃんもゲームに合流する事になったが。


徳川さんはどのゲームも負ける事なく、最終的に罰ゲームは全て宇沙ちゃんが受けていた。


「らめえぇー!!!」


その断末魔を俺は一生わすれない。

こうして今日の部活が終わった。

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