第3話 久しぶりの案件

久しぶりに来た依頼は男の子を父親の暴力から助け出すことだった。

久しぶりの依頼で腕が鳴る。

僕らはそう思ってた。

ただ亜熊仁にとっては、辛かった。

だから、リーダーに相談した。

『俺、今回の案件は抜けたいんですけど』

リーダーは辛くてもやりきって克服しろと言った。

亜熊仁、彼は親に関心を持たれていなかった。

彼はテレビで見た黒い歪みのヒーロー活動に感銘を受け、幼心に必ず黒い歪みのメンバーに入ることを決めていた。

18歳で親とは縁を切り、黒い歪みの入団試験を受け仲間になった。

もし、親がもっと俺に関心を持っていたら、親を好きでいられたのにと思っていた。

だから、今回の案件は感情移入しないか不安だった。

でも、周りの同僚が付いているから大丈夫だと思いたい。

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