妖刀 兼鉄 ――最後の獲物――

佳河 尋幸

取調べ

「おまえ、名前は?」

――四代 兼鉄

「名刀じゃないか! それがどうして?」

――俺を手に入れた奴らが試し斬りしまくったせいで、今じゃただの妖刀だ

「子供を乗っ取るほど力をつけるとは」

――無垢な子供を操るのは容易い

「それで母親のいる台所へ……」

――クックック、実に好都合だった

「なぜあんなことをした!」

――おのが欲望に従ったまでだ

「だからってキュウリを切るなんて」

――人以外の物を切ってみたかったんだよ!

「左手は『猫の手』にしないと危ないだろ!」

――……そんな理由で封印されるの?


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

妖刀 兼鉄 ――最後の獲物―― 佳河 尋幸 @yawseecarwere

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ