散歩の七百三十七話 花見祭りが終了しました
「ただいまをもちまして、本年の花見祭りを終了いたします。多くの方にご来場頂き、誠にありがとうございました」
翌日の夕方、会場内にアナウンスが響き渡った。
遂に花見祭りも終了を迎えました。
会場内からは、大きな拍手が起きていました。
「はあ、疲れた……」
「シュンさん、お疲れ様です」
ぐったりとした僕のことをスーが労ってくれたけど、今日は最終日ってのもあってかものすごい観光客の数だった。
食材をたくさん用意したのに、まさかの完売御礼だった。
なので、流石の僕もひたすらの料理で疲れてしまった。
なお、まんまる焼きとスライム焼きには助っ人が入っていた。
うん、僕にも助っ人が欲しかったよ……
「あんちゃん、いつまでもしょげていないでさっさと片付けるぞ」
「そうそう、この後は楽しい打ち上げが待っているぞ!」
実行委員は、るんるんしながら片付けをしていた。
予定では、片付けを終えたら順次辺境伯様の屋敷に行って打ち上げをすることになっている。
シロたちも美味しいものが食べられると分かっているのか、張り切って片付けをしていた。
みんなで片付けをすれば、あっという間に完了です。
「おお、お前らも来いよ。頑張って祭りを盛り上げたのだからな」
「えっ、良いのですか?」
「良いも悪いも、頑張ったものは全員参加だ!」
実行委員長が初心者冒険者に声をかけているのだけど、本人たちはまさか参加できるとは思ってもみなかったようだ。
それに、人脈を広げるチャンスでもあるし、こういう機会は是非とも参加した方が良いだろう。
ということで、僕たちも後片付けをして一足先に辺境伯様の屋敷に戻りました。
「「「ただいまー!」」」
「おお、帰ったか。楽しかったか?」
「「「うん!」」」
屋敷に帰ると、先代様が僕たちを出迎えてくれました。
小さい子の頭を笑顔で撫でているあたり、先代様もとても優しいよね。
この後はお風呂に入ってさっぱりとしてから会場に向かいます。
すると、ちょっとしたハプニングが発生しました。
「「「お兄ちゃんと入る!」」」
なんと、シロたちだけでなく屋敷の子どもも僕の部屋に突入してきたのだ。
仕方なく一緒にお風呂に入ったけど、全員が一度に入れないので交代で体を洗ったりしながらだった。
「次は、僕の体を洗ってー」
「次は僕だよ!」
「私なの!」
「はいはい、順番ね」
なんというか、とても賑やかなお風呂タイムとなった。
子どもたちは大満足みたいだけどね。
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