散歩の二百七十五話 西の辺境伯領に向けて出発
そして、北の辺境伯領から西の辺境伯領に出発する日がやってきました。
「「「ふわあ……」」」
馬車便が朝早く出発するので、シロ達はまだ眠たそうに目を擦っています。
それでも朝食をバッチリと食べた辺り、食欲だけは目が覚めているみたいです。
「ふわあ、むにゃむにゃ。お姉様、また王都で会いましょう……ふわあ」
「はいはい、分かったわ。そうね、湿っぽいお別れにしたくないわね」
フィーナさんも、ねむそうな表情でスーを見送っていました。
もう少し湿っぽいお別れになるかと思ったけど、早朝の為なのか全然問題なかった。
二人が王都で再び会う予定ってのも、フィーナさんにとっては大きいですね。
「シルビアさんも、頑張って凄い冒険者を目指して下さい」
「はい、シュンさん達を超えるのは大変ですけど、目標にさせて貰います」
シルビアさんも、宿からわざわざ駆けつけてくれました。
シルビアさんも会った時と比べると、もっともっと強くなれるね。
「では、辺境伯様、長い間ありがとうございました」
「「「ありがとー」」」
「いやいや、こちらこそシュン達には色々な面で助けられた」
辺境伯様の屋敷にずっと逗留させてくれたのもあって、今回はかなり安全な滞在になりました。
滞在費の代わりにはならないけど、できるだけのお手伝いはしてきました。
赤ちゃんも無事に産まれたし武道大会も何とか終わったし、辺境伯家にとっては一段落って感じでしょう。
「では、行ってまいります」
「「「行ってきまーす!」」」
「道中気をつけるのだぞ」
こうして、僕達は北の辺境伯家を後にして馬車乗場に向かいました。
次はどんな出会いがあるのだろう?
僕はそんな事を思いながら歩いて行きました。
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