散歩の八十七話 香辛料を発見!
明日から当面は桜の花見の対応で忙しくなります。
なので、今日は休日を利用して買い物をしつつ敵情視察を行ってきます。
目的地は教会と奴隷市場です。
「シュンお兄ちゃん、先にお買い物?」
「そうだよ、教会や奴隷市場で時間取られても良いようにするよ」
「はーい」
最初は市場や商店街で買い物。
食料品や服などを購入する予定。
先ずは皆で市場に向かいます。
「今日は異国の果物がお買い得だよ」
「香辛料も揃っているよ!」
休日ってのもあって市場は人で溢れていた。
地元の辺境伯産の産物だけでなく、辺境伯領と接する隣国の産物も売られている。
果物やパンなどを購入していくと、とある露店で目についた物があった。
「これは、香辛料セット?」
「はい、代表的な香辛料を纏めた物です」
露店を切り盛りしていた猫獣人のお兄さんが教えてくれたけど、これってまんまカレーのスパイスセットじゃない?
「もしかして、カレーって料理があったりしますか?」
「隣接する異国だと、そんな名前の料理がありますよ」
「おお、あるんだ。じゃあ、この香辛料セットを購入します」
東の辺境伯領には香辛料が沢山あると聞いたけど、本当に良いものが手に入ったぞ。
コショウも数種類手に入れたし、大満足だ。
南の辺境伯領で米を購入していたけど、この市場でも売られていたので勿論購入する。
暖かくなってきたからか野菜も売られていたので、複数種類を買っていく。
「シロ、アオ、帰ったらカレーが作れるか実験するぞ」
「カレー! シロ楽しみ!」
カレーと聞いてテンションが上がりっぱなしのシロとアオ。
直接食べた事はなさそうだけど、前世の知識があるから美味しいものっていうのは分かっている様だ。
そんなテンションが高いシロとアオの事を、不思議そうな表情をしながらスーが僕に何事かと聞いてきた。
「シュンさん、カレーって何ですか?」
「香辛料を複数使ったスープ料理だ。少し辛いけど、美味しい料理だぞ」
「シュンさんがいうのですから、きっと美味しい料理なんですね」
「シロも楽しみ!」
スーは出会った頃の食の細さが解消し、今は結構な量を食べられるようになった。
そして僕の料理を食べている内に、僕の料理を楽しみにしてくれている様になった。
ふふふ、カレーは作りがいがあるからとても楽しみだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます