千五十九話 屋敷の大掃除もします

 もちろん、僕の屋敷でも年末の大掃除を行います。

 僕の部屋はあんまりやることがないんだけど、僕以外の人のものがたくさんあるので持ち主に片付けに来てもらいます。


 ごそごそ、ごそごそ。


「えーっと、これがあれで、あれがこれで……」

「これもいるし、あれもいるよ」


 リズとミカエルがごそごそと僕の部屋の一角で荷物の分別をしているけど、スラちゃんが二人を監視しているしきっと大丈夫でしょう。

 学園に入ったら友達を呼ぶ機会も増えるだろうし、綺麗にしておくことに越したことはない。

 その点、サンディとイヨはいつも部屋をとても綺麗にしています。

 リズも、そういうところは見習って欲しいですね。

 僕は、自室を後にして他の部屋に向かいました。


「うーん、まとめてマジックバッグに入れちゃおう」


 エレノアも僕の屋敷に来ていて、自分用の部屋を片付けています。

 ちなみに、ルーシーお姉様も一緒に来ていて自分用の部屋の片付けをしていました。

 ルーカスお兄様とアイビー様の部屋もあるけど、今後は使わなくなるので学園を卒園したら片付けにくるそうです。

 その代わり、ルカちゃんやエドちゃんたちの部屋に変わりそうな気がします。

 ブライトさんたちも、自分の部屋を綺麗に片付けている最中です。

 ブライトさんたちも、学園が始まったら王都にある屋敷から通うので部屋を使わなくなるそうです。

 続いて、一番ゴチャゴチャな勉強部屋に向かいます。


 とたとたとた。


「わー!」


 勉強部屋では、大きくなったセオちゃんが元気よく走り回っていました。

 メイちゃんとリラちゃんの弟のケンちゃんとレオンちゃんも、セオちゃんのことを追いかけています。

 セオちゃんはまだ一歳だし、ケンちゃんとレオンちゃんもまだ三歳だから遊ぶのが楽しくて仕方ないのでしょうね。

 その勉強部屋をメイちゃんとリラちゃんが片付けているけど、二人は本当にお姉ちゃんになりましたね。

 年下の子の面倒をよく見るし、お母さんである侍従のお姉さんのお手伝いもよくします。

 勉強部屋は、これで大丈夫ですね。

 ではでは、今度は庭に出ます。


「グルル」

「「「ニャー」」」


 ドラちゃんが自分の寝床を綺麗にしているけど、その横でいつも一緒にいる野良猫がまだかなって鳴いています。

 きっと、ドラちゃんの寝床でお昼寝したいんでしょうね。

 ドラちゃんは、やる時は真面目にやるから大丈夫でしょう。

 こうして、みんな頑張って大掃除をしていました。


「「「疲れた……」」」


 昼食時、リズ、エレノア、ルーシーお姉様が、疲労からかテーブルにぐたーってしていました。

 疲れるほど部屋を散らかしていたのだから、こればかりは何も言えませんね。

 ミカエルたちも疲れているみたいだけど、多分お昼寝すれば復活しそうです。


「はい、お鍋が出来ましたよ。今日はもみじ鍋ですよ」

「「「わーい!」」」


 ここで、頑張ったご褒美に美味しいお鍋が登場しました。

 ミカエルたちは、両手を上げて大喜びです。

 お腹もペコペコだし、待ち切れないみたいですね。

 お代わりもあるから、いっぱい食べましょうね。

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