七百四十一話 午後は皆でのんびりと
何とか会議は終わったけど、まだまだやる事は沢山あります。
ここからは、アジトとツンツン頭の屋敷から出てきた資料の分析に、捕まえた人や関係者への聴取が行われます。
ピエロもこの勢力は見切ったみたいだし、ひとまずは安心です。
「とりあえず、安息日も働いた俺達を褒めてやりたいよ」
「そうね。早く帰って、レイカ達と遊びたいわ」
早朝から動いていたのもあってか、お昼前なのにジンさんもレイナさんも疲労困憊です。
そもそも出かける時に午後は子どもたちと遊ぶ約束をしていたので、良い気分転換にもなるでしょう。
全員が早く帰りたいと言いながら、子ども部屋に向かいます。
「じゃあ、みんなでアレク君の屋敷に遊びに行こうか?」
「「いくー!」」
王族側も午後はどうしようかと思っていたが、アリア様の一言で全員が僕の屋敷に来ることになった。
ルーカスお兄様達だけでなくエリちゃんも来るそうなので、中々の大人数になりそうです。
さっそく昼食を食べて屋敷に戻ります。
「わーい!」
「こっちみて!」
「たのしー!」
そして、みんなで辺境伯様の屋敷に移動して、ポニさんがひく子ども用馬車にちびっこ軍団が乗っています。
ポニさん達も張り切って馬車をひいているし、何よりもちびっこが楽しそうです。
大人は椅子に座って、子ども達に手を振るだけで済みます。
「あー、久々にゆっくりしている実感があるなあ。子ども達とたまに馬車に乗ればいいだけだし」
「そうね。レイカもとても楽しそうだし、アイた時間は従魔や他の子ども達が遊んでくれるし、本当に楽だわ」
「ルシアが張り切って子どもの面倒を見てくれるし、何もしないって偉大だわ」
ゆったりとできる椅子に座っているジンさん一家は、ジュースを飲みながら思いっきりだらけています。
基本的に他の大人達もジンさんと同じ格好をしていて、ルーカスお兄様とアイビー様も今日はだらけていました。
「あうあう」
「きゃっきゃ」
「うー」
「がうがう」
「ピピピッ」
本当のちびっこであるエリちゃん、シェファードちゃん、アンリちゃんも、芝生の上でおもちゃを使って遊んでいました。
気持ちの良い天気なので、飛天虎の赤ちゃんというか子どももとても気持ちよさそうにしています。
ルーシーお姉様が育てているサンダーホークの雛も随分と大きくなったんですが、今日は赤ちゃん達と一緒に遊んでいます。
「リズちゃんの着けているワッペン、とっても可愛いね」
「これね、商店街にあるお店でリズが作ったんだよ」
「凄いですわ!」
リズ達は、メアリやルーシーも交えてガールズトークに花を咲かせています。
うん、僕があそこに交じるのは危険だね。
「おにーちゃーん!」
ちょうどミカエルが僕に向けて手をブンブンと振ってきたので、僕も手を振り返します。
僕はミカエルの所にいた方が無難だね。
こうして、みんなしてのんびりとした午後となりました。
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