第七百十六話 のんびり休息日
謁見後は、順調に仕事が進んで行きます。
新閣僚も特に問題なく動いていて、一部では早くも次の交代となる閣僚の調整が始まっていました。
勿論、特別調査チームも動いていて、王国の各地に向かって色々な話を聞いています。
そんな中、今日は久々に何もない休息日です。
僕は応接室のソファーに寝転がり、だらーんとしています。
「はあ、久々にゆっくりできるよー」
「お兄ちゃん、おじいちゃんみたいなセリフを言っているよ」
リズ、ようやく業務量も落ち着いて精神的にも楽になったんです。
少なくとも、もう少しゆっくりだらけたいです。
どたどたどた。
「おにーちゃん、プリン食べていーい?」
「メイちゃんとリラちゃんも食べたいって」
「いーよ。でも、一人一個だよー」
「「はーい」」
だらだらしながらミカエルとブリットに答えたけど、皆は本当に元気だね。
さっきまで辺境伯家とジンさんの所の子ども達と一緒に庭で走り回っていたけど、本当に元気いっぱいですね。
どたどたどた。
「プリンちょーだい!」
「ちょーだい!」
おお、どうも辺境伯家の双子ちゃんとレイカちゃん達も僕の屋敷にやってきたみたいですね。
さっきまで庭で遊んでいた子ども達が、全員食堂に向かったみたいです。
因みに、プリンは沢山作ってあるのでまだまだ大丈夫です。
どたどたどた、バタン。
「おにーちゃん、一緒にプリン食べよー!」
「おねーちゃんも一緒に食べよー」
そして、応接室に子ども達が沢山なだれ込んできました。
もしかしなくても、食堂じゃなくて応接室でプリンを食べるつもりだ。
しかも、サンディやイヨだけでなくチセさんも連れてきたぞ。
うん、もうこれじゃあゆっくりできないね。
僕は、むっくりとソファーから起き上がりました。
「おにーちゃんも、美味しいものいっぱい食べたら元気になるよ!」
「おにーちゃんの作ったプリンは、とっても美味しいの」
「そっか、僕の事を元気づけてくれたんだね。二人とも、ありがとうね」
「「えへー」」
疲れている僕の事を、ミカエルとブリットは気遣ってくれたんだ。
ここは皆で、プリンを食べましょうか。
でも、これでほぼプリンの在庫が無くなっちゃったなあ。
後で、在庫を作って置かないと。
「アレク殿下は働き過ぎですよ。プリンは、私が料理人が作っておきます」
「チセさん、僕の考えている事が良く分かりましたね」
「沢山のプリンを残念そうに見ていれば、流石に誰でも分かりますわ」
おおう、皆のプリンをジッと見ちゃったか。
ここはプロの人に任せれば良いですね。
「お兄ちゃん、今度温泉に行ったら元気になるよ!」
「温泉に行って美味しい物を食べて、確かに元気になりそうだね」
リズにも気を使われてしまったけど、四日後にマロード男爵領に行く事になっています。
勿論僕達は仕事をしに行くけど、新旧閣僚の懇親会も行います。
今回は、色々なお肉のしゃぶしゃぶを食べる予定です。
「じゃあ、今夜は皆でお鍋にしようか?」
「「「さんせー!」」」
「では、手配しますね」
皆でワイワイ鍋を食べるのも、とても良いと思っちゃった。
何よりも、皆鍋が大好きだからね。
そんな事を思いながら、僕はプリンを食べ始めました。
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