六百十六話 ルカちゃんとエドちゃんの誕生パーティー
春の一大イベントはソフィアさんの出産とジェイド様とルシアさんの結婚式という、辺境伯家の慶事です。
でも、今日は別のお祝いを王城で行います。
「「「お誕生日おめでとー!」」」
「「ありがとー!」」
王城のいつもの王族専用食堂で、ルカちゃんとエドちゃんの誕生パーティーが開かれています。
誕生パーティーは、ルーカスお兄様とアイビーお姉様が学園から帰ってくる夕方から始まりました。
ルカちゃんとエドちゃんの希望でレイカちゃん達は勿論の事、辺境伯家の双子ちゃんとメイちゃんとリラちゃんも誕生パーティーに参加しています。
皆で主役のルカちゃんとエドちゃんを囲みながら、ワイワイと楽しんでいます。
「皆もいっぱい食べなさいね」
「「「はい!」」」
僕達も、ルカちゃんとエドちゃんと一緒にお肉とかを食べています。
皆で一緒ってのが良いみたいですね。
既に誕生日プレゼントも渡していて、ぬいぐるみや絵本とかにしました。
「しかし、大々的に誕生パーティーをやらなくて良いのはとっても気が楽だ」
「そうですわね。五歳の祝いで纏めて済ませられますしね」
「エリンもいますし、それだけで無駄な費用がかかりますわ」
陛下と王妃様とアリア様ものんびりとしていますが、経費削減の為に過度な式典は見直したんだって。
その分を公共事業に回すそうなので、他の貴族からも殆ど反対は出なかったそうです。
一部の貴族は王子や王女に会える機会が減ったと反対したそうですが、そういう貴族は子どもを売り込もうとしていたんだろうね。
「はい、どーぞ」
「おにくだよ」
「「ありがとー」」
メイちゃんとリラちゃんは、侍従のマネをしてお手伝いをしています。
ルカちゃんとエドちゃんだけでなく、他の人も思わずほっこりしています。
「子ども達の行動は、本当に可愛らしいですわ」
「見ているだけで、眼福ですよね」
小さな子ども達のやり取りに、アイビー様とルーシーお姉様も目がハート状態です。
小さい子のやり取りって、とても可愛いよね。
「はい、ケーキを持ってきたわ」
「「「わーい」」」
そして、お待ちかねのケーキを、何故かメイド服を着たルシアさんとククリさんが持ってきました。
子ども達は、綺麗に切り分けられたケーキに大興奮です。
「「「おいしー!」」」
「そう、良かったわね。沢山食べなさいね」
何故かちゃっかりとリズ達もケーキを食べているけど、ティナおばあさまももりもりとケーキを食べる子ども達を目を細めて見ています。
「こりゃ美味いな」
「あなた、自重しなさい」
「そうですわ、みっともないですよ」
陛下もケーキをもぐもぐと食べているけど、大人で食べている人は一人だけですよ。
「で、俺はいつまで赤ん坊を抱いていれば良いんですか?」
「あうー」
「エリンの気の済むまでよ」
「マジで!?」
ジンさんは、何故かエリちゃんをずっと抱っこしたままでした。
エリちゃんをベビーベッドに寝かせると泣き始めるし、王妃様の言う通り当面は抱っこしたまんまだね。
でも、ルカちゃんとエドちゃんに続いて王族の赤ちゃんに気に入られたジンさんも凄いね。
こうして、皆でワイワイとしながら誕生パーティーは終わりました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます