五百二十一話 ルシアさんとククリさんがお姉ちゃん?
ミカエル達は他の子ども達のいる部屋に移動し、僕達は応接室に移動します。
そして、ルーカスお兄様がお友達を紹介し始めました。
「僕の昔からの友達で、学園でも同じクラスになりました」
雰囲気からもとっても良い感じの人達なので、陛下や王妃様も問題ないと思っているんでしょうね。
まず、緑色のちょっと髪の長い男性から自己紹介を始めました。
「ホーエンハイム辺境伯様、アレク殿下、初めてお目にかかります。イベリス侯爵家のオーガスと申します。今後ともよろしくお願いいたします」
オーガスさんはとっても腰が低くて、物凄く丁寧な物腰です。
一見クールな感じですが、冷たさは感じられません。
「私はクインシー伯爵家のシシリーですわ。アイビー様とも幼馴染ですのよ」
薄い茶色の少し癖っ気のあるセミロングヘアのシシリーさんは、アイビー様とも幼馴染でとっても仲が良いそうです。
あのふわふわとした感じの人は、僕達の中ではあまりいないタイプですね。
そして、残り二人の自己紹介がある意味衝撃的でした。
「ファイザー伯爵家のケビンです。姉がいつもお世話になっております」
背の高い少し筋肉質の栗毛短髪の男性が、まさかのククリさんの弟さんでした。
ククリさんは背が低いけど、こう見ると髪の毛の色が一緒だね。
うん?
もしかするともしかして。
「僕はゾーテック男爵家のチャールズです。その、姉がいつもご迷惑をおかけしております」
背が小さくてちょっと気弱そうな青色おかっぱの男性が、まさかのルシアさんの弟さんでした。
あの自由奔放な姉とは全く違う、一見すると男性用の制服を着ているのに美少女にも見えます。
そして、ここで二人の内の一人の姉が登場しました。
「失礼します。お茶をお持ちしまし……」
「ねーちゃん、何をしているの?」
「今日は、辺境伯家のお手伝いの依頼を受けているのよ」
女性用の執事服を着たククリさんが、お茶を持ってきた状態でケビンさんと顔を合わせて固まっていました。
まさかここに弟がいるとは思わないよね。
「ははは、ククリは優秀だからたまに我が家の仕事を手伝って貰っているのだよ。勿論、正式な冒険者としての依頼として報酬も払っているぞ」
辺境伯様がニコニコとしながら話してくれたけど、ククリさんは何でもできるので辺境伯様も本当に助かっているんですよね。
そして、ここでもしかしてという表情になった人がいます。
カチャ。
「お兄ちゃん、まだ終わらないの?」
「もう少しで終わるから待っていてね」
子ども達と一緒に部屋にいたはずのリズが、他の子どもと一緒に応接室にやってきました。
ミカエルとブリットの手を引いているのは、勿論この人です。
「お、お姉様?」
「おりょ、チーちゃんじゃない。あ、オーちゃんとシシちゃんとケーちゃんも、ルーカスちゃんと一緒なんだね」
ここでフリーダムお姉様のルシアさんの登場です。
こうみえてルシアさんは子どもの扱いがとても上手なので、ベビーシッター系のお仕事をする事がとても多いです。
しかし、ルーカスお兄様も含めて、皆をちゃん付けで呼んでいるよ。
呼ばれた方も、凄くビックリしていたけどね。
「我が家は、その子沢山で、お姉様が下の兄弟の面倒をよく見ていました。兄弟の友達も、関係なく遊んでいました」
「小さい子は可愛いもんね。一生懸命にお世話しちゃうよ」
チャールズさんがルシアさんの隣に立って説明してくれたけど、僕としてはルシアさんとチャールズさんが美人姉妹に見えて仕方なかったです。
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