五百十七話 アレクサさんへのお祝い
昼食を食べた後は、皆でジンさんの屋敷に移動します。
勿論、アレクサさんの懐妊祝いをする為です。
「アレクサさん、ご懐妊おめでとうございます。こちらは、教皇様からの贈り物になります」
「聖女様、わざわざ教皇国よりおいで頂きありがとうございます。教皇様にも宜しくお伝え下さい」
カレン様は、アレクサさんに懐妊祝いの贈り物を渡していました。
アレクサさんも、にこやかに贈り物を受け取っていました。
「アレクサさん、体調は如何ですか?」
「おかげさまで酷いつわりも短い期間で済みましたし、今は体調も良好です」
アレクサさんとカレン様がソファーに座って和やかに話をしているけど、アレクサさんは食欲が戻ってきてとても元気いっぱいです。
「キュキュー」
「キュー」
そして僕達のいる応接室の一角では、僕の屋敷からやってきたマジカルラットの親子とカレン様の従魔のヒカリがお互いに挨拶をしていました。
こちらも和やかな雰囲気で、従魔同士で楽しく会話していました。
更には、レイカちゃん達がマジカルラットの子どもを抱いて輪に加わっていました。
「ふふ、とっても可愛らしい光景ですわね」
「そうですね。マジカルラットの子どもはもうそろそろ貰い先に行きますが、親は当分はアレク殿下の屋敷におりますしこちらの屋敷にも遊びにくるんですよ」
マジカルラットの親は、僕の屋敷から辺境伯様の屋敷やジンさんの屋敷に遊びに行ったりしています。
ポニさん達や辺境伯様の屋敷にいる馬とも、すっかり仲良しです。
しかし、一匹だけフリーダムな行動をしているマジカルラットの子どもがいます。
もしゃもしゃ。
「お菓子美味しいね」
「キュー」
そうです、ルシアさんの所に行くマジカルラットの子どもです。
花より団子って感じで、リズからクッキーに入っているクルミを貰っていてご機嫌になっていました。
まあこのマジカルラットは全く物怖じする事もないし、ヒカリとも直ぐに仲良くなっていました。
「では、そろそろルーカスお兄様とアイビー様も帰ってきますので、王城に送りますね」
「はい、宜しくお願いします。ふふ、制服姿のルーカス様とアイビー様にお会いできるのがとっても楽しみです」
カレン様は今日は王城に泊まって、ルーカスお兄様とアイビー様とお喋りを楽しむそうです。
僕は王城にゲートを繋いで、カレン様を王城に送りました。
ヒカリと話をしていたマジカルラットの親子も、手を振ってバイバイしていました。
リズからクルミを貰っていたマジカルラットも、頬袋をいっぱいにしながら手を振っています。
今日は、夜遅くまでお話をするのかな?
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